令和3年度に実施した「地域を紡ぐかんかんセミナー(全3回)」の実施3か月後アンケート結果をお知らせいたします。
1.回収数
2.回収率
3.セミナーで得た知識や学びの活用状況
4.活用できた場面や実践
・意思決定の場面(具体的な説明、意識の向上、意思決定の場面での声掛けなど)
・ケアの見直し
・退院前カンファレンスの定着
・退院支援、調整
・情報共有(療養先の選択、患者・家族、地域)
・スタッフへの指導
・今後の活動の参考
5.活用があまりできていない・できていない理由
・症例がなかった (4)
・オンラインを活用する場がなかった(3)
・意思決定の場面が少ない(2)
・連携をとる体制が整っていない(2)
・新たに得られた情報がなかった
・医師の治療方針が優先され患者の思いを擁護できていない
・コロナ禍で家族と医療者のつながりが弱くなっているため
・業務に精一杯
5.活用があまりできていない・できていない理由
昨年度、「大学病院での在宅療養を見据えた看護実践と退院支援の強化」、「訪問看護時の困難感を軽減し、専門性の高いケアの提供」、「本学と地域との連携強化」を目的に3回のセミナーを実施しました。各セミナー3か月後のアンケート結果をまとめましたので報告します。
セミナーで得た知識や学びの活用について「活用できている」「まぁ活用できている」と回答した割合は、1回目が4割弱でしたが、2回目、3回目は6~7割に上昇していました。2回目以降は、ミニレクチャー後に事例検討を行い、病院看護師と訪問看護師が一緒に事例の問題点や解決策について話し合い、訪問看護でできること、病院や在宅での患者・利用者の様子や連携時に必要な情報などを知ることで、実践で活用できる具体的な内容やイメージにつながったと考えます。
活用の場面は、患者へのケアや支援、チームや地域との連携の場面が多く聞かれていました。一方、活用できない理由は、症例がない、オンラインや連携体制が整っていないという理由でした。コロナ禍で活用の需要が高まったオンライン環境や訪問看護と医療機関との連携体制について課題を抱えている状況があることが示唆されました。
3回のセミナーでは、専門看護師や認定看護師から専門的な知識を学び、グループワークでの事例検討で日々の実践での悩みの解決に向けた糸口を得ることができました。活発な意見交換は、訪問看護師、大学病院看護師がお互いに大切にしていることや看護観を知る機会にもなりました。今後もより実践で活用できる学びが得られるセミナーに向け企画・運営していきます。
「地域を紡ぐかんかんセミナー」は、「地域を紡ぐ看看連携セミナー」に名前をリニューアルしました。患者さん、利用者さんの望む暮らしの実現に向け、地域、医療機関、関わる人々を紡ぎ、より強い連携へ貢献していきたいと思います。今後も皆様の参加をお待ちしています。