卒後、道北・道東の看護職に、
大学と病院、地域の保健医療福祉機関との連携を深め、
社会のニーズをとらえたキャリア支援を行います

入学から卒後、道北・道東の看護職に、大学と病院、地域の保健医療福祉機関との連携を深め、社会のニーズをとらえたキャリア支援を行います

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GREETING

ごあいさつ

 COVID-19のパンデミックにより、1年半の間に世界中の感染者は1億1800万人以上、死者も260万人以上にのぼり、今なお多くの人の生命・健康・生活が脅かされています。保健医療福祉機関はもとより、大学を含む教育機関や日々の暮らしを支える仕事や芸術活動も大きな影響を受け、これまでに経験したことのない新たな対応が求められる時代になりました。このような時代の変革期に必要とされるのは、状況を的確に判断し行動する一人ひとりの力です。これまでの知識・技術、経験を基盤に新しい事態に対する方策を創造していくことができる力が求められます。その力を養うには、一人ひとりを支える組織的な仕組みが重要です。

 看護職キャリア支援センターは、専門性の向上をとおして一人ひとりが備えている能力を伸ばしていくお手伝いをしたいと思います。それは、自分自身のためのみならず、患者さんを含む地域の方々の健康レベルの向上や、誰もが望む安寧な生活へ貢献するためであるといえます。必要なときに必要な場所で適切な医療・看護を受け、‘可能な限り、住み慣れた地域で能力に応じた自立した日常生活を営める’ように当事者の視点に立った看護の能力を向上させることが望まれます。これらの地域社会の要請に応えられる看護職者の育成に力を尽くしたいと思います。

 

 看護職キャリア支援センターは、専門職業人としての看護職者のキャリア開発や生涯学習を支援し、看護の質の向上を図ることを目的に2019年3月に開設されました。

 少子高齢化が進む中で、全世代型地域包括ケアシステムが求められており、その社会のニーズに応えるためには、施設を越えたチーム医療、人材育成が重要です。
 多くの人的・物的リソースを持つ大学と病院が連携・協働し、看護職の専門職業人としての教育を地域の看護職に公開することは、地域医療を支える看護職の看護実践能力の向上に寄与できるものであると考えます。

 看護職キャリア支援センターでは、看護学生から院内外の看護職を対象に、いつでも、どこからでもキャリアを磨き、職場を変えてもキャリアを中断させない教育支援体制のもと、地域の保健医療福祉機関との組織横断的な連携・協力を深め、キャリアに関する継続した支援を目指しています。

 

 旭川医科大学看護職キャリア支援センター 副センター長の升田です。当センターのホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。

 さて、皆さんはご自分の「キャリア」についてどのように考えていますか?「キャリア」は一般的には仕事や経歴といった職業に関連した概念です。厚生労働省(2002)の報告書「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会」によれば、キャリアには「人生キャリア(life career)」と「職業キャリア(professional/occupational/vocational career)」の2つの側面があり、キャリア形成は動機、価値観、能力を自ら問いながら、職業を通して自己実現を図っていくプロセスとされています。つまり、看護職で考えると、看護師経験を積み重ねて、自らの生き方を見つめ、「なりたい自分」に近づくことと言えます。

 以前、看護学科学生と行った研究では、大学病院に勤務する看護師のうち、経験の短い方は「まだキャリアを考えるには早い」と答え、50歳以上の方は「今更キャリアアップは考えていない」と答えていました。しかし、上述したようにキャリア形成はその人の職業人としての人生すべてのプロセスに関与するものです。ご存知のとおり、看護師免許は更新制ではなく、一生のライセンスです。私たち看護職は年齢や経験によらず、全員が看護師としてのキャリアを歩んでいるのだと考えることができます。個々人の職業体験(ワーク)だけでなく、生活背景や置かれている立場(ライフ)の両側面から、どのようにキャリアを積み重ねていくのかを共に考え、支えるのが当センターの役割です。

 また、まだライセンスがない看護学生もすでに職業人としてのキャリアを開始しています。将来看護師の資格取得が可能な看護学校・大学に進学を希望した段階で、職業人としての方向性を定めているからです。近い将来、同じ看護職として仲間となる学生の皆さんのキャリア形成も当センターでは応援したいと思います。

 当センターは開設したばかりです。道東・道北地区の看護職・看護学生の皆さんのお役に立てるように、今後活動を充実させたいと考えています。皆様、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

Photo by 原渕保明

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