「令和4年度第2回 教育人事交流報告会」を開催しました

 2023年3月14日に看護学科教員と看護部看護職の教育人事交流報告会を開催しました。
教育人事交流は、教員と看護職が相互に看護教育と看護実践の場に立場を置き換えて研修することで、それぞれが教育的に補完しあい、人材の育成を強化することを目的としています。
 報告会は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のためにZoomと会場とのハイブリッド形式で開催しました。参加者は17名(Zoom2名、会場15名)でした。報告者は看護学科から高齢者看護学の助教牧野志津さんでした。
 牧野さんは、2022年7月から2023年3月にかけて、地域医療連携室への教育人事交流のため、実際には病棟8か所、外来、外来化学療法センターに行きました。
 牧野さんの人事交流の目的は、①最新の臨床看護に触れ、看護実践力、研究や看護教育の質の向上につなげること、②高度先進医療を受けた退院支援を必要としている患者が組織内外でどのような連携を経て地域にもどるのか、③継続ケア看護師・病棟看護師・外来看護師がどのような役割を担い継続看護をしているのか、④自らの看護実践能力を高め、研究・教育の質の向上につなげることでした。その中で退院支援の流れを中心に4名の患者さんを受け持ち、継続ケア看護師とともに34回の活動を行いました。牧野さんの教育人事交流での学びとまとめは、<退院支援としてその人らしい暮らしを支えるための看護実践をしている><継続ケア看護師は組織の中と外を長い時間軸で臨機応変につなぐ役割がある><外来看護師も同様の役割機能を持ち、継続ケア看護師と補い合う関係性><病棟看護師は、治療の経過と今の患者状況をどうしたいかどうなりたいかを最もよく知る存在で退院支援の大事な役割がある><短い在院日数で目まぐるしい状況が変わる中、患者理解は難しい><教育的な観点としては、こころを動かした看護実践を知識と結び講義することで、学生に伝わりやすい>でした。
 質疑応答では、交流先の看護師からは、学生に対しての講義の内容を聞かれ、高齢者や病者へのエンパワメントへの具体例とし、①高齢者や病者の持てる力を信じる、②引き出す、③活力をアップさせる必要性を教授したとのことでした。教員からは、交流回数34回のスケジュール管理について聞かれ、「大学の仕事の中で組み立てやすい時期に組み込んだ」と返答していました。2023年度人事交流予定者の教員からは、受け持ち患者の選択はどのように行ったかを聞かれ「地域医療連携室の看護から選択して頂いた」と返答していました。
 牧野さんには、年度末のお忙しい中での発表準備と発表をして頂き、心より感謝申し上げます。
 この教育人事交流は、2023年度で3年目を迎えます。2022年度に受審した日本看護学教育評価機構にて、「看護職キャリア支援センター人事交流部における看護教育・研究の質向上につなげるための支援システムの構築が高く評価できる」と総評を頂きました。今後も更なる発展ができますように皆様のご協力をお願い申しあげます。

報告者 看護学科高齢者看護学領域 牧野志津 先生
会場の様子
閉会挨拶 看護部 井戸川みどり 副部長
交流部署 地域医療連携室 鈴木悠希江 看護師
開催挨拶 服部ユカリ センター長
司会進行 荒ひとみ 部門長
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