「令和6年度 保健師セミナー」開催報告

日 時:令和7年3月7日(金) 旭川医科大学看護学科D講義室
参加者:看護学科1~4学年35名 1年目保健師7名 計42名

本セミナーは、保健師課程の実際や保健師の活動内容を知り、先輩後輩の交流を通して将来のキャリアを考えることを目的としています。本学公衆衛生看護学領域が主催し、看護学科同窓会・看護職キャリア支援センターとの共催で開催しました。

○保健師の花・・・なでしこ
開会挨拶では、公衆衛生看護学領域の藤井教授から保健師の花についてお話がありました。
保健師が国家資格となった1941年、なでしこをモチーフに「保健婦の記章」が作られ、現在、長野県の保健師記念館に展示されています。なでしこを眺めながら・・

午前の部 : 保健師への道~看護師と保健師の学習の両立、地域での体験すべてが糧

 保健師課程4年生の発表では、1年間の演習・実習は看護師の臨床実習や授業と並行して進むため、多忙な中でスケジュール管理をしながら歩んでいくことが報告されました。
 保健師活動の特徴として、家庭訪問、健康診査、小集団への健康教育、地域ケア会議など看護の対象が個から集団、地域へと広がります。夏休みは実習前学習で地区視診に行き、就職説明会やインタ-ンであっという間です。夏休み明けの演習では、保健師役・住民役になり毎日ロールプレイで技術を学びます。実習で地域に出向き、住民や関係者の方々と出逢い、地域での体験すべてが糧となっていきます。国家試験勉強は、隙間時間をうまく使い、12月から集中的に取り組んだことなど振り返って報告がありました。
 また、行政保健師は大きく2つに分かれ、市町村保健師は住民に身近な存在で母子から成人・高齢者まですべての住民の健康支援を行い、都道府県型の保健所保健師は広域なエリアを管轄し難病・精神・感染症など専門的な業務を担うことの紹介もありました。就職活動では、どんな保健師になりたいか、どんな地域で活動したいかをよく考え、就職先を決めるとよいと後輩へアドバイスもありました。交流会では自由に質問し語り合い、1年間の学習と就職までのプロセスをイメージ化する時間となったようです。4年生から「この先、どの道へ進もうか迷うと思いますが、自分の選択を信じて頑張ってください」とエールが送られました。

 

午後の部 : 1年目保健師の体験談と交流会   講師 上士幌町&旭川市保健所
・・・優しくかっこいい先輩達への尊敬・リアル・つながり・・

 自治体保健師には主に市町村と保健所で働く道があり、今回発表いただいた上士幌町は十勝管内の市町村で、旭川市は市町村と保健所の機能を併せ持ち人口20万人以上に設置される中核市保健所でした。比較的人口が小規模の上士幌町では、地区を受け持ち家庭訪問や健診などで住民の方に顔と名前を覚えてもらう嬉しさ、母子保健と学校保健を連動させた性教育等の取り組みが紹介されました。
 旭川市保健所は業務分担制で働き続ける中で様々な部門を異動します。感染症担当部署に配置された1年目保健師から、感染症のケアは生活状況や対象者の思いに寄り添い、きめ細やかな支援が求められると実感したというお話がありました。
 交流会では7名の1年目保健師が4月から働く4年生の相談対応、在校生に保健師のやりがいと難しさを伝え、先輩後輩が語り合いネットワークを作る時間となりました。最後に1年目保健師交流会で悩みを共有し「明日からまた頑張ろうと思えた」と感想が寄せられ、同期の大切さを実感しました。

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