「令和6年度 実習指導者研修 基礎コース第3回」を開催しました

「令和6年度 実習指導者研修 基礎コース第3回目」が9月21日(土)に開催されました。第3回目となる今回は、看護学講座教授の升田由美子先生による「実習指導の実際」についての講義が行われました。講義では、臨地実習の位置づけや実習目的・実習目標、臨地実習における臨床指導者の役割、臨床指導者と教員との連携、実習評価などについて、具体的な資料の提示や実際の実習場面での学生のエピソードなどをまじえながら分かりやすくご教授いただきました。講義では「自分が学生時代に感じていた問題」や「現在の看護学生を見て感じる問題」などについての個人ワークを行う中で、研修生から「自分の学生時代に困っていたことと同じようなことで、今の学生達も困っているのだと気がついた」などの意見が寄せられ、自分自身の学生時代を振り返ることで、学生が実習で感じている緊張感など学生の背景について理解を深める機会となりました。
 また、講義後のグループワークでは第3回目ということもあり、各グループで活発な意見交換が行われました。学びの共有では、研修生から「実習カンファレンスで指導者は講評者としてだけではなく、参加者の一員として意見を述べてもよいという話が印象的であり、今後は自分もそのような姿勢で臨みたい」との意見がありました。また、多くのグループから「つらい実習ではなく、学生が何か一つでも達成感の持てる実習にしたい」という意見が出され、そのために指導者として明日から実践できることとして「実習しやすい環境づくり」や「学生が過度に緊張しないような雰囲気づくり」といったことが挙げられました。他にも、教員と指導者の連携、指導者と病棟スタッフとの連携や部署全体での実習の受け入れ体制づくりが重要であるとの意見がありました。
 実施後のアンケートでは、「学生や教員とのかかわり方が分かった」「準備から評価までの実習指導の流れ、技術的な部分の理解ができた」「他病棟や他施設の実習指導状況を知る良い機会となった」などの意見がありました。最終回である今回の研修は、第1回、第2回での学びを踏まえ、臨地実習の受け入れ準備から実習評価までの実習の一連の流れについて実践的な学びとなりました。
 グループワークの後には、10月と12月に開催される実践コースの概要について説明がありました。実践コースでは、臨床指導者と研修生が行動を共にして、実際の実習指導を体験的に学ぶことができます。今年度の実践コースは、初めて学外からの参加者募集を行う予定となっています。
 研修の最後には閉講式が行われ、本日の講師であり看護職キャリア支援センター長・教育プログラム開発部門長の升田由美子教授から基礎コース修了者に修了証が授与されました。学外研修生には、郵送で修了証が届けられることになっています。研修最後には升田先生から研修生に向けて「実習指導は未来の医療の担い手を育てる重要な役割であるので、皆さんにはロールモデルとして看護が楽しいと思えるような看護場面をたくさん学生にみせていただきたい」とのエールをいただきました。
 今年度も無事に実習指導者研修基礎コースを終了することができました。ご参加いただきました研修生の皆さま、ありがとうございました。今回の研修が皆さまの今後の実習指導に活かされますことを心よりお祈りいたしております。最後になりましたが、講師の先生方、ファシリテータとしてご協力いただきました方々に心より感謝申し上げます。

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