研究紹介




心不全を克服するために


血行再建術
虚血性心疾患は心臓に酸素や栄養を供給する血流が途絶えて、心臓が虚血の状態になる病気です。この様な病態に対して心臓外科では、途絶えた血流をバイパスする血行再建術を行いますが、現在のところ、このような手術に使える人工血管は存在しないため、患者さん本人の血管(自家血管)を採取して治療に使います。これは確立された治療法ですが、患者負担を伴うほか、自家血管の採取が出来ない場合は治療すら困難な例が存在します。我々は、この問題を解決するために、生体吸収性人工血管の開発を行っています。
生体吸収性の人工血管は、移植後に正常な血管へと自己再生することが期待でき、従来の人工血管に付随する様々な問題(感染、コンプライアンスミスマッチなど)を克服し、安定した心臓外科治療を提供できるようになると考えています。


心筋再生治療
血行再建術は心臓の虚血を解除するのに有効な治療法です。しかし、心筋が壊死して心臓機能が低下すると、自己再生能力を持っていない心臓では、機能回復することがなく、心不全へと移行します。心臓が自己再生能力を持っていない原因は、心臓の細胞(心筋細胞)が分裂できないためだと考えられており、我々は心筋細胞を分裂させて心臓を再生させる方法を研究しています。
細胞が分裂するためには分裂遺伝の機能が必要ですが、心筋細胞では分裂遺伝子が機能していません。我々は、遺伝子の使い方を決めるエピジェネティック機構に着目した研究を行い、これまでに心筋細胞分裂を制御する重要な発見をしてきました。この成果を発展させれば、心臓再生の新しい治療法開発に繋がると考えています。
心筋再生治療
血行再建術は心臓の虚血を解除するのに有効な治療法です。しかし、心筋が壊死して心臓機能が低下すると、自己再生能力を持っていない心臓では、機能回復することがなく、心不全へと移行します。心臓が自己再生能力を持っていない原因は、心臓の細胞(心筋細胞)が分裂できないためだと考えられており、我々は心筋細胞を分裂させて心臓を再生させる方法を研究しています。
細胞が分裂するためには分裂遺伝の機能が必要ですが、心筋細胞では分裂遺伝子が機能していません。我々は、遺伝子の使い方を決めるエピジェネティック機構に着目した研究を行い、これまでに心筋細胞分裂を制御する重要な発見をしてきました。この成果を発展させれば、心臓再生の新しい治療法開発に繋がると考えています。

