耳鼻咽喉科豆知識

扁桃病巣感染症

-しんしゅつせいちゅうじえん-
「最近、呼んでも振り向かないことが多い」「うちの子は聞き返しが多くて...」「テレビの音、前に比べると大きいんじゃないかなぁ」...あなたのお子さんにそんな症状はありませんか。
お子さんが幼児から小学校低学年で、思い当たることがあるなら滲出性中耳炎かもしれません。

滲出性中耳炎てどんな病気なのでしょう?

まず、音の聞こえる仕組みを見てみましょう。音はご存じのように空気の振動です。この振動が鼓膜をふるわせます。鼓膜の振動は、鼓膜の奥にある3つの小さな骨(耳小骨と言います)を伝わって、かたつむりの様な形をした蝸牛という器官に達します。ここで、振動のエネルギーが電気的な信号にかわり、神経を通って脳に届けられ、音として感じることができるのです。

今、説明した3つの小さな骨は中耳腔という空気で満たされた部屋にあります。この中耳腔に水(滲出液)がたまった状態が滲出性中耳炎です。

【図1】
図1 扁桃病巣感染二次疾患