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-めまいの患者さんへ-
「めまい」という言葉は知っていてもそれがどのような病気で、またどのような原因でおこっているのかはあまり知られていません。ここでは患者さんからよくきかれる質問をQ&A形式にまとめてみました。
- めまいとはどんな病気ですか?
- めまいはどのような原因でおこるのですか?
- めまいはどの科にかかればよいですか?
- めまいはどのような検査が必要ですか?
- めまいがある場合、具体的にどのような病気がありますか?
- めまいはどのように治療しますか?
- おわりに
めまいとはどんな病気ですか?
めまい(眩暈:げんうん)は
1.自分または周囲が回る感じ:回転感
2.自分(体、頭)が左右または前後に揺れたり上下に浮遊する感じ:浮動感、動揺感
3.運動、歩行に際しよろける感じ:転倒感
4.体がふわっとなる、眼の前が暗くなる、気が遠くなる:脱力感、眼前暗黒感
などの症状がおこる疾患群です。
しかし中には「吸い込まれる」、「テレビがちゃんと視れない」、「体に力が入らない」、「まっすぐ歩けない」、「頭の後ろや中心が重苦しい」などのわかりにくい症状のこともあります。
症状の強さはまちまちで、また激しい悪心、嘔吐を伴うこともあります。発作がひどいときには救急車で搬送されて来ることもあります。
めまいはどのような原因でおこるのですか?
いろいろな原因が考えられます。耳は図のように外側から外耳、中耳、内耳に分けることができます。内耳は音を聞く場所でもありますが体のバランスをとる平衡器管でもあります。めまいの多くはこの内耳に原因があることがほとんどなのです。ですから内耳が原因のめまいでは難聴や耳鳴りを伴うこともあります。また内耳は中耳に接していますから中耳炎でもめまいがおこることがあります。
しかし一方では脳に原因(出血、梗塞、腫瘍など)がある場合もあり注意が必要です。その他循環器疾患(心疾患、高・低血圧など)、首の骨に異常がある場合、内分泌系(甲状腺疾患など)に異常がある場合、顎の関節や鼻に原因がある場合もあります。また最近、自律神経失調症や軽い神経症、うつ病の症状のひとつとして出現するケ−スも増えてきています。