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研究実績・成果

研究実績・成果

2026年04月14日
研究成果

研究成果の公表 心理学 池上 将永 教授

意思決定の特徴からみたADHD特性
―ギャンブリング課題での意思決定パターンと認知・動機づけの関連性を分析―

研究の概要

本研究では、健康な大学生を対象に、ADHD特性に関連する意思決定のパターンと、その背景にある心理的要素との関係を検討しました。

研究の主な結果

 ADHD特性が高い人ほど、確率的に有利な選択肢を選ぶ割合が低く、有利さに応じた賭け方の調整も小さい傾向がみられました。こうした意思決定の特徴の背景には、注意、ワーキングメモリー、遅延割引といった複数の心理的要素が関わっている可能性が示されました。

研究の背景

 これまで、ADHD特性はワーキングメモリーや反応抑制、遅延割引などと関連することが報告されてきました。また、意思決定場面での選択パターンにも特徴があることが知られていましたが、これらの要素がどのようにつながっているかは十分に整理されていませんでした。 

研究成果の意義

 本研究は、ADHD特性に関連する意思決定の特徴を示すだけでなく、その背景にある心理的要素との関係を構造的に捉えた点に意義があります

今後の展望

 今後は、縦断研究や臨床群を対象とした検討を進め、発達過程や症状の経過との関連を明らかにしていくことが期待されます。

論文発表の概要

 本研究成果は、2026年3月6日に国際学術誌 BMC Psychology にオンライン掲載されました。

用語の説明

 ADHD特性とは、不注意や衝動性などに関する傾向を、診断の有無ではなく連続的な個人差として捉えたものです。
 遅延割引とは、将来得られる大きな報酬よりも、今すぐ得られる小さな報酬を選びやすい傾向を指します。

 

【内容に関するお問合せ】

旭川医科大学医学部心理学 教授 池上将永(イケガミ マサナガ)
メール:ikegamim★asahikawa-med.ac.jp(★を@に変えてください)
TEL:0166-68-2713