旭川医科大学病院

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平日 午前8:30~12:00

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0166-65-2111(代表)

時間外受付・救急受付は0166-66-9901

産科婦人科(女性医学科・(産婦人科・生殖医学科)・周産母子科(産科))

診療科について

産婦人科は、産科領域、婦人科領域、生殖内分泌領域、女性医学領域の4つの領域で構成されています。当教室には、産婦人科4領域のすべてにおいてスペシャリストが在籍しています。月経発来から、不妊、妊娠・出産、婦人科関連腫瘍そして老年期の諸疾患にいたる女性のライフサイクルにおけるあらゆるイベントにかかわって、寄り添った質の高い医療をご提供いたします。
当科は、北海道内大学の1つとしても、これまでも、これからも、道民の皆さまから親しまれる教室運営をして参ります。詳細は、当科の独自ページを参照ください。

スタッフ紹介

科長

加藤 育民カトウ ヤスヒト

副科長

片山 英人カタヤマ ヒデト

病棟医長

高橋 知昭タカハシ トモアキ

外来医長

市川 英俊イチカワ ヒデトシ

主な診療内容の紹介

産科学・周産期科学

産科学は妊娠・分娩、胎児・新生児に関わる診療分野です。
当科は正常妊娠・分娩はもちろん、様々な合併症を持つ妊婦さん、妊娠の経過に異常のある妊婦さん、胎児に先天性の変化がある妊婦さんを道北・道東地方の医療機関からご紹介を受けて、外来受診・母体搬送を受け入れています。
大学病院という利を生かし、各診療科と連携して胎児および母体の集中的な管理(超音波検査、羊水・絨毛検査、胎児MRI検査など)と分娩を行っています。さらに、新生児期に外科的な治療を必要とする疾患についても、各診療科の協力により診療に当たっています。
当院の外来診療では、一般の妊婦健診はもとより、周産期予後の改善に務めています。世界的に行われている天然プロゲステロン腟錠による早産予防、妊娠高血圧症候群(HDP)の発症予防を行っています(保険適応外)。当院に通院中の妊婦さんには、20週前後と30週前後に胎児形態異常についての胎児スクリーニング超音波検査を行っています。当院で出産予定ではない方の胎児スクリーニング超音波検査外来(ななかまど外来、毎月第3金曜午後)を開設しています。
当院は国立大学病院で初めての「赤ちゃんにやさしい病院(BFH) 」に認定され、母乳育児を推進しております。

生殖内分泌(不妊症・習慣流産)

不妊症とは結婚後通常の夫婦生活を営んでいるにも関わらず、1年以上妊娠に至らないケースを指しますが、その原因は卵巣因子、卵管因子、子宮因子、子宮内膜症、さらには男性因子、原因不明など多岐にわたります。生殖内分泌グループではこれらの患者さんにまず適切な診断をし、その原因を解明し生殖補助医療を含む不妊治療を行っております。また、今後妊娠を希望される患者さんの中で、子宮筋腫や卵巣腫瘍といった手術が必要な方に対しても対応しており、手術後の妊娠、分娩も考慮した治療を行っています。
現在日本では生殖補助医療によって約14人につき一人の赤ちゃんが産まれています。不妊症は決して稀な病気ではありませんので、ご夫婦で悩まずに一度外来を受診してください。
2022年4月から不妊治療が保険の適用対象となりました。以前は不妊の原因を明確にするための検査や症状の治療のみに保険が適用され、体外受精などの不妊治療の場合は保険の適用範囲外でしたが、今回の改訂により生殖補助医療の分野も保険の適用範囲となり、今後は医療機関の窓口で支払う医療費が原則3割負担となります。当院では生殖補助医療を考えている方も積極的に受け入れております。
妊娠しても2回以上の流産や死産、生後一週間以内の新生児死亡を繰り返すことを不育症と呼びます。当院では不育症と診断された方に対し、検査・治療・カウンセリングを行っています。旭川市では不育症治療費助成事業があり,不育症治療を受けられるご夫婦の経済的な負担を軽減するため、不育症にかかる費用の一部を助成する制度もありますので、お気軽にお問い合わせください。
当院では2022年9月末~2023年1月の期間、より一層の培養環境の向上を図るために、培養室の改修工事を行いました。2023年2月より体外受精を含めた生殖補助医療も新しい設備で稼働しています。

遺伝性疾患の対応について

近年、産婦人科の各領域で遺伝に関する相談が増えてきました。
産科領域では胎児の疾患、生殖内分泌領域では反復・習慣流産、婦人科領域では遺伝性腫瘍に関するものなどがあります。
当科には遺伝子診療カウンセリング室に属する遺伝専門医がおり、不安に思われている時応えられるよう遺伝カウンセリングや遺伝学的検査を行っています。また当院の特徴として、出生前診断の遺伝カウンセリング外来を設けていること、遺伝性乳がん卵巣がんのリスク低減卵管卵巣摘出術に取り組んでいることがあります。
ご相談を希望される方は、当院通院中の方であれば主治医にまずお申し出下さい。当院通院中でなければ、旭川医大遺伝子診療カウンセリング室HPに申し込み方法がありますのでご覧下さい。

婦人科良性疾患

良性腫瘍としては子宮筋腫、子宮内膜症、良性卵巣腫瘍等がその代表的なものです。子宮筋腫、子宮内膜症は女性ホルモン依存性の疾患であり、治療法としては、手術療法とホルモン療法に大別されます。手術療法としては、腹腔鏡手術ないしロボット手術を第一選択としており、高度癒着が想定される症例あるいは巨大子宮筋腫例では、あらかじめ腹腔鏡で腹腔内の状況を確認し可能であればそのまま遂行し、不可能と判断されれば安全性重視のため開腹手術に切り替えます。ホルモン療法は、閉経が近いと考えられる患者さんや、保存的治療を望まれる患者さんに対して、あるいは手術時の出血量軽減目的で積極的に取り入れています。卵巣腫瘍については、良性腫瘍が想定されるケースでは、定期的な外来経過観察を基本としていますが、子宮癌と異なり細胞診検査での良悪性の確定ができないため、増大スピードが早いケースや前述検査で悪性の可能性が否定できない場合には、手術選択を勧めています。術式は、良性の可能性が高ければ、腹腔鏡手術を、悪性の可能性が否定できない場合には、開腹手術を第一選択としています。

婦人科悪性腫瘍

現在、我が国においては、各領域の悪性腫瘍に対して治療ガイドラインが発行されており、それに準拠した治療方法が推奨されています。婦人科領域においても「子宮頸癌」、「子宮体癌」、「卵巣がん・卵管癌・腹膜癌」について治療ガイドラインが存在しており、当施設においてもこれを準拠した形で治療にあたっています。

「子宮頸癌」は、近年、若年者での罹患率増加が問題となっている悪性腫瘍です。妊娠を望まれる早期症例に対しては子宮頸部円錐切除術を行い、経過観察することが可能です。症例によっては、根治術である広汎子宮全摘術が必要となることがあります。
 「子宮体癌」は、我が国において年々増加傾向にある悪性腫瘍のひとつです。早期症例(子宮筋層浸潤1/2まで)については、ロボット手術・腹腔鏡手術で対応しています。

「卵巣がん・卵管癌・腹膜癌」は、婦人科悪性腫瘍の中では、特に進行した場合、治療が長期にわたり、再発率も無視できない疾患です。術中迅速病理診断で「癌」であることを確認後、腎静脈レベルまでのリンパ節郭清を基本とした根治術を行い、術後の化学療法の適応を決定しています。また、初回手術で腫瘍の完全摘出が困難だった症例に対しても治療ガイドラインに沿った化学療法を行った後に根治的手術を取り入れることで良好な成績をおさめています。

婦人科癌で治療戦略として重要な位置づけにある化学療法では、日本における婦人科癌治療の中心機構である「婦人科悪性腫瘍化学療法研究機構」の臨床試験に積極的に参加し、機構からの貴重な治療データを参照し、最新の治療方針を患者さんに提示選択する機会を逃さないようにしています。その他、比較的まれである「絨毛性疾患」、「子宮肉腫」、「外陰癌」等においても、現在までに蓄積された豊富なデータと経験から治療方針を決定しています。

更年期障害

個人差はありますが、女性は50歳前後の年齢で閉経を迎え、この閉経の時期をはさんだ前後10年間(一般的に45〜55歳頃)を”更年期”といいます。閉経の数年前から、女性ホルモンのバランスが低下し、発汗(Hot-flash)、肩こり、腰痛、不眠、易疲労感、めまい、うつ状態、物忘れ、皮膚の張りの減少などの不定愁訴を認めます。また、更年期の症状はエストロゲンの減少だけでなく、仕事や家庭環境などの心理的な要因も複雑に関与するため、全身のあらゆる箇所に症状があらわれます。これらの症状の中で日常生活に支障をきたす病態を更年期障害と定義されています。高齢化社会をむかえ、自己の更年期・老年期をどのように過ごすかは重要な問題です。当科では、これらに対応する特殊外来(ラベンダー外来)を設置しています。不安を抱えながら生活するのではなく、一度受診されることをお勧めします。

月経諸疾患

月経は、約1ケ月の間隔で自発的に起こり、3~7日で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血と定義されています、正常の経血量は、月経期間中に20~140mLと言われています。
月経に関係することとしては、月経の期間、月経間隔、月経血量、疼痛の有無、体調不良が
あります。女子高校生のおよそ8割が、月経の問題で苦しんでいるとの報告もあります。最近では、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤(LEP)、黄体ホルモン剤、漢方薬など、鎮痛剤以外を用いた治療が多く用いられています。月経に関する症状を抱えながら生活するのではなく、一度受診されることをお勧めします。

セカンドオピニオン外来

「セカンドオピニオン」とは、主治医以外の医師による助言を得ることをいいます。したがって、本制度は他医療機関からの紹介(診療依頼)とは異なります。当施設では、産科学・周産期科学、生殖内分泌、婦人科腫瘍についてセカンドオピニオン外来を設けています。受診希望の方は、紹介元の医師からの紹介状(診療情報提供書)および、他に参考となる資料(各種検査結果、CT、MRI画像等)をご持参ください。

HPVワクチン外来

2022年4月よりHPVワクチンの積極的勧奨が再開され、これまで接種の機会を逃していた方を対象とした、公費補助のキャッチアップ接種が始まりました。 当科ではこれまでも外来にて定期接種、任意接種を継続しておりましたが、2022年5月より新たにHPVワクチン接種外来を開設し、定期接種、任意接種、キャッチアップ接種に対応する準備をしております。

不妊のご相談

厚生労働省、北海道からの受託により、毎週火曜日に電話での不妊相談を受け付けております。不妊治療をこれから受けるかどうかお悩みの方、現在の不妊治療に関する内容でご不明な点がある方、不育症でお悩みの方は、ご相談ください。

ご予約方法

相談には予約が必要です。以下にあらかじめ電話をいただき相談日を改めて設定させていただきます。
ご予約、問い合わせは、平日10:00~16:00、0166-68-2568までお電話をお願いいたします。

ご相談日

毎週火曜日 13:00~15:00

外来のご案内

女性医学科(産婦人科・生殖医学科)・周産母子科(産科):3階33番

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入院のご案内

女性医学科(産婦人科・生殖医学科):5階東
周産母子科(産科):4階東(周産母子センター)

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