造血器腫瘍遺伝子パネル検査について
造血器腫瘍遺伝子パネル検査を検討する患者さんへ
検査について
血液がんでは、さまざまな遺伝子異常が知られており、検査の対象となる遺伝子数は数百種類を超えています。近年では検出された遺伝子異常を『診断』・『治療法選択』・『予後予測』に活用することが期待されています。
造血器遺伝子パネル検査はがんに特徴的な遺伝子異常を網羅的に一度に検出することで、『診断』・『治療法選択』・『予後予測』に活用することが可能となります。
検査の流れ
※エキスパートパネルとは、がんや遺伝子の専門家で構成される会議です。遺伝子パネル検査の結果を専門家の立場から検討します。
留意点
- すべての方が適切な治療法に結びつくわけではありません。
すべての方に遺伝子異常が見つかるわけではありません。遺伝子異常が見つかっても、その方のがんに効果のある薬剤が必ず見つかるとは限りません。 - 「遺伝性のがん」の素因が見つかることがあります。
検査を実施した場合に、ご本人のみならず、ご家族や血縁の方にも関係がある遺伝的素因(がんになりやすさ)や背景にある血液疾患が見つかることがあります。このような遺伝的素因は、患者さんご本人が希望された場合にのみ、報告されます。検査実施前に報告希望の有無を確認致します。遺伝性腫瘍の可能性が見つかった場合、遺伝カウンセリング(遺伝の専門家によるカウンセリング)が可能です。対象者は別途自費での診療をご案内します。 - 材料委の品質等により、解析できない場合があります。
対象となる患者さん
おおまかには白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、原因不明の血球減少など、血液系の悪性腫瘍が疑われる患者さんです。検査の必要性やタイミング等については病気ごとに異なりますので担当医師へご相談ください。この検査は血液系腫瘍で1疾患ごとに1回検査が可能です (急性骨髄性白血病を除く)。
スケジュール
検査提出後1週間から10日程度で検査会社から中間報告があります。概ね1か月程度で最終報告がありますが、専門家会議が終了してからのお知らせになりますので2カ月程度かかる場合があります。
医療費
2回に分けてご請求致します。
- 検査費用:440,000円(自己負担割合による *3割負担で132,000円)検査提出のタイミングでのご請求となるため、郵送で請求書をお送りする場合があります。
- 説明費用(結果評価):120,000円(自己負担割合による 3割負担で36,000円)検査がうまくできなかった場合、結果説明ができないため説明費用の請求はありません。
*自己負担限度額により支払いの上限が変わります。
受診にあたっての準備
がんに特徴的な異常を見つけるために、がんではない正常な部位の材料(粘膜や爪など)を採取します。
受診にあたっては1~2週間程度、爪を伸ばしておいてください。
患者さん以外の爪が混入しないように患者さん専用の爪切りを当院売店(Lawsonで500円程度)でご購入頂くか、事前にご購入いただいたものを持参しても構いません。その場合は包装されたまま(未開封)でお持ちください。
マニキュアは除光液などを用いて拭き取っておいてください。
医療機関の方へ
当院では保険診療の「造血器腫瘍遺伝子パネル検査」を実施しております。これらの検査は次世代シークエンサーを用いて、造血器腫瘍に関連した多くの遺伝子変異を一度に解析し、患者の治療に役立つ可能性のある情報を提供することを目的としています。
検査・適応について
| 検査の種類 | ヘムサイト® |
| 検体の種類(腫瘍部) | FFPE、末梢血 |
| 検査の種類(正常部) | 口腔粘膜、爪 |
| 対象遺伝子数 | 452 |
| 費用 | 【医療費について】を参照 |
| 適応 | ・初発時:急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性腫瘍及びその類縁腫瘍、組織球及び樹状細胞腫瘍 ・初発時(従来の方法による検索が行えない又は他の造血器腫瘍又は類縁疾患と鑑別が困難な場合のみ):アグレッシブB細胞非ホジキンリンパ腫、インドレントB細胞非ホジキンリンパ腫、T細胞非ホジキンリンパ腫、NK細胞非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫 ・ 再発又は難治時:急性骨髄性白血病 ・再発又は難治時(従来の方法による検索が行えない又は他の造血器腫瘍又は類縁疾患と鑑別が困難な場合のみ):フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病、インドレントB細胞非ホジキンリンパ腫、T細胞非ホジキンリンパ腫、NK細胞非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病 ・病期を問わない(既存の検査及び病理診断等で確定診断に至らず、治療方針の決定が困難な場合):原因不明の著しい血球減少 |
検体や必要書類
〇FFPEを用いた造血器パネル検査には病理組織検体が必要です。
〇病理組織検体のご準備は、紹介元の医療機関でお願いします。
〇末梢血や骨髄液の新鮮検体を用いて造血器パネル検査を実施する場合は、病理組織検体は不要です。
患者さんのご紹介は地域連携部門を通してお申込みいただくと共に、以下の書類、検体一式をご郵送ください。
□診療情報提供書
□血液データ
□骨髄検査結果
□これまで施行された遺伝子検査結果すべてのコピー
□細胞表面マーカー検査結果のコピー
□病理組織検体
□病理組織診断報告書 等
| ≪書類・病理検体送付先≫ 〒078-8510 旭川市緑が丘東2条1丁目1-1 旭川医科大学病院 患者総合サポートセンター(地域連携部門) 造血器腫瘍遺伝子パネル検査担当者 宛 TEL:0166-69-3055 FAX:0166-69-3044 |
外来受診について
原則として検査を受けられるご本人の受診が必要です。詳細な説明を行っておりますので患者さん以外のご家族の同席もお願い致します。
- 検査説明・検体採取、結果説明の計2回の来院が必要です。正常検体量の不足などで来院回数が増える可能性があります。
- 最終検査結果報告まで1~2か月の見込みです。
<ご注意>結果説明は保険請求上、他院入院中に行うことができません。
医療費について
この検査は保険診療で行われます。医療費請求は以下の通りです。
- がんゲノムプロファイリング検査:検査提出時に44,000点(患者負担割合により違いますが、3割負担で132,000円が請求されます)
- がんゲノムプロファイリング評価提供料:結果説明時に12,000点(3割負担で36,000円)
*自己負担限度額により支払いの上限が変わります。
*検体が検査に適さず検査が中止となった場合は検査料のご請求はありません。
*上記以外に、病理診断料等別途検査関連の費用が発生する場合があります。
その他
- 正常部位の材料(粘膜や爪など)を採取しますので、受診にあたっては1~2週間程度、爪を伸ばしマニキュアは除光液などでふき取っておくようお伝えください。
患者さん以外の爪が混入しないように患者さん専用の爪切りを当院売店(Lawsonで500円程度)でご購入頂くか、事前にご購入いただいたものを持参しても構いません。その場合は包装のまま(未開封で)お持ちくださるようにお願いいたします。 - 保険診療の造血器パネル検査では患者さんがC-CAT(がんゲノム情報管理センター)へのデータ提供にご協力いただいた場合、定期的に追跡調査(エキスパートパネル開催後の薬物療法、転帰情報)があります。追跡調査書類をお送りいたしますのでご協力お願い致します。
患者さんのご紹介に関するお問合わせ
旭川医科大学病院 内科学講座 血液内科学分野 0166-68-2418 (9:00~15:00)
紹介予約に関するお問合わせ
患者総合サポートセンター地域連携部門 0166-69-3055 (9:00~17:00)



