各検査室の紹介

検査室一覧

当院臨床検査・輸血部は、平日朝8時30分より業務を開業し17時15分に終業します。実際には検体検査・輸血・細胞検査部門は8時15分ごろより毎朝各病棟からメッセンジャーあるいはBOXコンベアーによって検査室へ運ばれてきた入院患者さんの検体を検査します。
 また、上記以外の時間帯(夜間・休日)においても検体検査に限り少人数で稼働しています

免疫化学検査
免疫化学検査では、蛋白質、酵素、脂質、肝・腎機能関連検査、血糖や腫瘍マーカー、ホルモンなどを自動分析装置により定量的に測定しています。また、尿および穿刺液(胸水、腹水、髄液、関節液など)中の蛋白質、糖質などの定量測定、および抗てんかん薬、抗菌薬、免疫抑制剤などの血中薬物濃度の測定(TDM)も実施しています。他にも、血液ガスや血中アンモニア濃度、炎症マーカー、心筋トロポニンIなど緊急を要する検査項目についても迅速に測定しております。
血液・一般検査
血液・一般検査室では血液学的検査(血球算定・形態検査、凝固検査、骨髄検査)と、尿や便、体腔液(胸水、腹水、関節液など)といった血液以外の様々な材料を用いる一般検査を行ってます。
輸血・細胞療法部門
<輸血検査>
輸血製剤の管理や、輸血に関する検査(血液型検査・不規則抗体検査・交差適合試験など)を行っています。貧血や大量出血等によって輸血が必要な患者さんに対し、24時間365日、安全で適正な輸血を実施できるよう努めています。
<HLA検査>
HLA(Human leukocyte antigen:ヒト白血球抗原)は様々な細胞に発現しており、「自己」と「非自己」を認識するために重要な役割を担っています。自分のHLAタイプに合わない細胞や臓器が体の中に入ると、非自己(異物)と認識し、攻撃してしまうため、移植医療においてはHLAの適合性が重要視されます。HLA検査により、移植を受ける患者さん(レシピエント)と、臓器を提供する方(ドナー)の適合性を確認しています。
<細胞分析検査>
フローサイトメーター(FCM)を用いて、細胞の抗原解析を行っています。免疫担当細胞(リンパ球)の種類や割合を調べたり、白血病細胞の種類や分化度を測定しています。
採血・生理機能・超音波検査部門
<採血部門>
中央採血室では、採血依頼のある外来患者を対象に採血業務を行っています。
業務時間は8:25~15:00ですので、15:00以降は当該診療科、または共通処置室へお回りください。
診療予約が集中している時間帯は、採血までにお時間を取らせてしまうこともありますが、スタッフ一同待ち時間軽減に努めておりますので、皆様のご理解・ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。
※長時間お席を離れる、またお戻りになった際は、お手数ですが受付までお声がけください。

<心電図検査>
検査内容:手足と胸に電極を装着し、心臓が動くときに生じる電位変化を記録します。
検査所要時間:5分程度
検査を受けられる方へ:胸部をしっかり露出できる服装でご来室ください。また、検査直前に激しい運動などは控えてください。

<呼吸機能検査>
検査内容:マウスピースを口にくわえて、息をすったりはいたりして肺活量を測定します。医師からの依頼内容に応じて測定する項目数や呼吸の仕方が異なります。検査の際、呼吸の仕方をご説明しますので、掛け声に合わせてすったりはいたりして頂きます。
検査所要時間:10分~40分程度
検査を受けられる方へ:検査直前の激しい運動や喫煙は控えてください。また、できるだけ検査直前の食事は控えてください。

<脳波検査>
検査内容:頭に電極を装着し、脳から発生する微小な電位変化を記録します。医師からの依頼内容に応じて、検査中に目に激しい光をあてたり、大きく息をすったりはいたりして頂きます。
検査所要時間:60分程度
検査を受けられる方へ:検査前にお手洗いを済ませてください。また、かつらを装着したままでは検査ができませんので、検査前には必ず外して頂きます。

<神経伝導検査>
検査内容:手首や足首などを電気刺激して、刺激が神経を伝わる速さなどを記録する検査です。
検査所要時間:30~60分程度
検査を受けられる方へ:足の検査を行われる方は、膝までしっかりまくれる服装でご来室ください。

<超音波検査>
検査内容:超音波を出す装置(プローブ)を体に当てて心臓や腹部などの臓器、血管を観察します。検査に使用する超音波は人体にとって無害なので、安心して検査をお受けください。
検査所要時間:20分~60分程度
検査を受けられる方へ:腹部超音波検査をお受けになる方は、朝食をとらずにご来室ください。頸動脈超音波検査や甲状腺超音波検査をお受けになる方は、首回りが露出しやすい服装でご来室ください。
感染制御・細菌検査部門
ヒトの皮膚、口腔内、腸管内等にはとてもたくさんの細菌が生息しており、これらは常在細菌叢(常在菌)と呼ばれています。常在細菌叢を構成する細菌たちは、通常、健康な人に対して悪さを働くことはありません。その一方で、ヒトの体内に侵入して増殖すると感染症を引き起こす細菌(病原菌)がいます。様々な微生物の中から病原菌を見つける検査を行っているのが微生物検査室です。患者さんから採取する材料には様々なものがあり、肺炎であれば喀痰、膀胱炎のときは尿、腸管感染症が疑われるときは糞便といったように感染臓器によって検査する材料が異なります。どのような材料でも基本的な検査工程は大きな違いがなく、以下の5つが主な検査として挙げられます。

1.塗抹検査
喀痰、尿などの材料は検査室に到着したら、はじめに塗抹検査を行います。これはスライドガラスの上に材料を薄くのばして、「グラム染色」とよばれる方法で微生物に色をつけます。紫色に染まる菌をグラム陽性菌、赤色に染まる菌をグラム陰性菌と呼び、色や形などからおおよその菌の種類を推定します。たった二色での染色ですが、生体内での炎症反応を直接観察することができたり、検査の方向性を決定するための重要な検査です。

2.培養・同定検査
材料を数種類の培地(菌の発育に必要とする栄養素を加えた寒天)に塗抹し、37℃の環境下で一晩培養します。すると、細菌は「コロニー」という肉眼で見える塊を作ります(培養)。コロニーの色や形、光沢、臭気などを観察しながら、生化学的性状(糖の分解など)や質量分析で確認して菌名を決定していきます(同定)。

3.薬剤感受性試験
 検査材料から検出された病原菌に対して、「どの薬が効くのか?」、「その薬はどのくらいの濃度から効くようになるのか?」を調べるための検査を薬剤感受性試験といいます。あらかじめ数種類の薬の希釈系列がカードおよびパネルに塗布してあるので、一定濃度の菌液を調整して接種します。培養して菌の発育が認められた場合は耐性(その薬は治療に無効)、未発育の場合は感受性(その薬は治療に有効)と判定します。近年、メチシリン耐性黄色ブドウ球(MRSA)、基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生菌、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)、多剤耐性緑膿菌(MDRP)と呼ばれる薬剤耐性菌が社会問題となっています。これらの耐性菌の有無も実施しております。

4.血液培養検査
専用のボトルに血液を一定量注入し、自動検出機器にセットして培養を開始します。血液は本来、無菌状態ですので、自動検出機器が陽性と判断した場合、迅速な対応が必要となります。ボトル内の培養液から塗抹検査を行い、推定される菌名を速やかに報告します。その後、培養・同定検査、薬剤感受性試験へと進んでいきます。

5.抗酸菌検査
主に結核菌群の検査を行います。結核菌は空気感染によって人に感染する重要な感染症ですが、とても発育の遅い菌のためコロニーを形成するまでに約2~3週間かかります。前述のグラム染色には染まりにくいため、チール・ネルゼン染色や蛍光染色という特別な染色を行います。結核菌の検査には最長約8週間かかるため、より迅速な検出が可能となるよう2種類の培地を使用した培養検査、PCR法(材料中に存在する結核菌の核酸を増幅させて検出する検査)をあわせて行います。

<COVID-19 PCR検査>
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のPCR検査を行います。2020年初めより日本でも流行が始まった感染症です。2021年2月現在、平日は1日2回、休日は1日1回の頻度でPCR検査を実施しており、いずれも当日中に検査結果を報告しています。