ごあいさつ

 

部長  坂本 央

 臨床検査・輸血部のホームページをご覧いただきありがとうございます。2024年4月より奥村利勝部長の後任として、臨床検査・輸血部長を拝命しました坂本 央です。臨床検査・輸血部は、1976年11月に検査部(牧野幹夫 部長)と輸血室(関口定美 部長)として旭川医科大学病院の開院時にスタートし、2005年に統合されました。2023年に大学の臨床検査医学講座が廃止となりましたが、臨床検査・輸血部が講座の役割を引き継ぎ、臨床のみならず学生教育や研究についての役割も担う、言わば「シン・臨床検査・輸血部」へと生まれ変わりました。
 臨床検査・輸血部の業務は、採血、心電図・脳波・心エコーなどの生理機能検査、血液・免疫・生化学検査などの検体検査、微生物検査、遺伝子検査、輸血・細胞療法に関わる検査などがあります。2024年度現在のスタッフ数は、教員3名、臨床検査技師40名、技能補佐員1名であり、年間の検査件数は約450万件と全国的にもトップクラスのパフォーマンスを維持しています。2021年には公益財団法人日本適合性認定協会から国際規格「ISO 15189 (臨床検査室-品質と能力に関する特定要求事項)」に基づき認定され、検査結果の正確性が世界的に認められました。
ますます必要性が高まるがんゲノム医療の分野では、遺伝子検査の精度管理を充実させるとともに、病理部や関連部署と連携して遺伝子パネル検査などの充実にも貢献していきます。近年、従来の化学療法に難治性となった血液がんに対してCAR-T治療の有効性が認められています。CAR-T治療は、患者さん自身の免疫細胞(T細胞リンパ球)にCAR(キメラ抗原受容体)遺伝子の導入を行い、患者さんに戻すという「がん免疫遺伝子治療」であり、当院でも血液内科を中心に治療開始の準備を進めており、臨床検査・輸血部も治療に貢献できるよう尽力してまいります。また、新型コロナウイルス感染症のPCR検査等の運用にも携わり、来院・入院される患者さんや働く医療スタッフの安心・安全を守ることに日々努めております。
 私たちは教育や研究にも力を注いでいます。臨床検査医学は基本19診療領域に含まれており、旭川医科大学病院は日本臨床検査医学会の認定研修施設です。医学部学生や検査技師養成機関の実習生の教育、医療スタッフや検査技師の院内研修を行い、臨床検査や輸血療法の意義や重要性を伝え、人材養成に注力しています。研究では各科の諸先生のご指導を仰ぎ、臨床検査・輸血に携わる者だからこそできる学術研究を発展させています。これからは疾患の予防、早期診断や鑑別診断、治療効果予測などの診療に役立つ新しい検査法の開発を目指していくことが使命と考えます。
安全・安心な医療が求められる一方、医療技術の高度化や高齢化社会は医療を複雑化しています。質の高い医療に貢献するために、検査技術の向上、業務の効率化、チーム医療の柱として役割を果たしてまいります。道北地方における唯一の大学病院の臨床検査・輸血部として、「世界基準」で地域に貢献していきます。
皆さまに深く信頼される臨床検査・輸血部を目指して、スタッフ一同努力を続けていきますので、ご指導とご支援を賜ります様お願い申し上げます。 


 

 

技師長  佐渡正敏

臨床検査・輸血部のホームページをご覧いただきありがとうございます。 2018年4月1日付けで旭川医科大学病院 臨床検査・輸血部 技師長を拝命いたしました佐渡 正敏と申します。部長のもと臨床検査・輸血部の更なる発展に全力を尽くし、皆様のご期待に添うよう努力するつもりですのでどうぞよろしくお願いいたします。 私は、北海道大学医療技術短期大学部衛生技術学科を卒業後、現在に至るまで旭川医科大学病院の臨床検査技師、細胞検査士として一貫して検査業務に携わってきました。この間、輸血部、検査部(現臨床検査・輸血部)、そして病理部と実務経験を積ませて頂き2012年4月から2018年3月まで病理部 技師長として勤務してまいりました。この貴重な経験を生かし、臨床検査・輸血部の更なるレベルアップに生かして参ります。 臨床検査・輸血部の方向性は、次の5本柱を考えています。① 信頼と支持の獲得 ② 経営貢献 ③ 職員のプロフェショナル化 ④ 職員のチームワークの強化 ⑤ 人材育成 です。特に臨床医をはじめとする病院職員からの信頼と支持の獲得は最重点で行っていこうと考えています。検査の多様化に伴い診療科などからの要望は複雑多様にわたります。それらの要望に柔軟に効率的に対応していくことが臨床検査・輸血部の存在価値を高め信頼と支持に繋がるものと確信しています。もちろん人員、設備等には制約があり、すべての要望に応えることはできませんが、診療科、他職種職員の方々と連携し、謙虚に耳を傾け、プロフェッショナルとして一つずつ着実に実行し信頼と支持の獲得をいたします。 近年、医療社会環境の変化により求められるサービスや経営環境は大きく変貌し、臨床検査もそれに対応した機能構築や運営が一層重要になってきています。そして変化のスピードは以前にもまして早くなりました。予想される変化にしっかり適応出来る組織へ向けて更なる業務の見直し、合理化、技師の少数精鋭化などの変革は不可避であり、組織力向上や運営強化が必要です。高度先進医療を支えるものを最優先に取り組み大学病院において求められる役割を果たせる時代にあったより良い臨床検査・輸血部を目指して行きます。 最後に当臨床検査・輸血部のスタッフを目指している方へお伝えします。当部も他の大学病院と同じく、診療・教育・研究を3本柱としています。研究に取り組むのは、夕方からになりますが、現在それでも多くのスタッフは積極的に研究に取り組み、毎年全国の学会等で多数の優秀な演題発表と論文投稿をしています。旭川医科大学病院の臨床検査・輸血部は旭川医科大学と連携して、社会人として働きながら医学博士の取得も可能です。旭川医科大学は医療スタッフの人材育成を精力的にサポートしています。研究を熱心に支援し、成果の発表には全国どこにでも派遣援助をしてくれます。日常業務と研究の両立は大変ですが、それだけやりがいのある職場でもあります。患者さんと病院、地域の人たちや医療を志す学生のために貢献をしたいという熱い思いをお持ちの方はぜひ私たちと一緒に働いてみませんか。 スタッフはチーム一丸となって今後もよりよい医療の貢献に全力を挙げて取り組んでいく所存でございます。皆様のご指導、ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。