6. 治験のデザインについて

治験のデザインについて
二重盲検試験とは、患者様が治験薬(ここでは承認を受けようとする薬)と対照薬のどちらを使うのかが患者様にも医師にも知らされない方法です。 対照薬とは治験薬と効果や安全性を比較するためのもので、標準的な治療薬やプラセボを使用します。 プラセボとは偽薬ともいい、薬の有効成分が入っておらず病気には効き目のないお薬です(プラセボとは『安心する』というラテン語からきています)。例えば、病気の人にプラセボを「お薬ですよ」と説明して飲んでもらうと、心理的な効果によりある程度治ってしまうことがあります。(プラセボ効果)治験では患者様の病気が悪化しないこと、もし悪化した場合はすぐに他の治療に切り替えることを前提にプラセボを使うことがあります。 治験薬の純粋な効果を確認するためには、プラセボを飲んだ人と比較する必要があります。このとき、どちらの薬を使っているかを知っていると心理的な影響により差が出てしまい正しく評価できません。 したがって、どちらの薬かわからないように大きさ・形・重さ・味・におい等区別のつかないような対照薬を用いるのです。対照薬に薬効が認められているものを使う場合にもいろいろな工夫でどちらの薬を使うのかわからないようにしています。 一方、患者様にも医師にも使用する薬を知らせる試験をオープン試験といいます。対照薬を設定しない試験はすべてオープン試験です。
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