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耳鼻咽喉科・頭頸部外科 専門医研修プログラム

<<平成30年度当科専門研修プログラム>>

専門研修プログラム

「本専門研修プログラム」は、一次審査を通過したものであり、まだ二次審査を踏まえて修正・変更があることをご承知おきください。

1. 研修目標の概要

 耳鼻咽喉科・頭頸部外科は、聴覚、平衡覚、味覚、嗅覚など多彩な感覚機能の障害を扱い、呼吸や嚥下など生命維持に直結する機能も取り扱う。なかでも、聴覚や発声などのコミュニケーションに関係した高次神経機能の障害は高齢化社会を迎え患者の増加が予測され、失われた機能の回復は広く社会の求めるところである。取り扱う患者は、感染症主体の小児から悪性腫瘍や感覚機能障害を主な疾患とする高齢者まで幅が広いため、全人的対応のできる臨床医を目指して研修する。

 初期臨床研修(医師免許取得後2年間)で身につけた一般臨床研修目標については専門医研修においても重要な基盤となる。その上で、耳鼻咽喉科・頭頸部外科学の全ての領域について可能な限り多くの症例を経験させ、オールラウンドな耳鼻咽喉科・頭頸部外科医の育成をおこなう。専門医研修の期限は4年間であり、この研修を通じて耳鼻咽喉科専門医の受験資格を得ることができる。また、Subspecialty として日本アレルギー学会認定専門医、日本気管食道科学会認定医などの受験資格を得ることができる。

2. コース

1)耳鼻咽喉科・頭頸部外科大学院コース(4年間)
 旭川医科大学大学院は、医学の分野における高度の研究能力とその基礎となる豊かな学識をそなえた研究者または高度に専門的な業務を遂行できる医師の養成を目的とし、医学の発展と福祉の向上に寄与することを使命としている。
 大学院に入学後、1年〜1年半の臨床研修の後に、研究に従事する。原則として、耳鼻咽喉科・頭頸部外科教室で研究活動をおこなうが、状況に応じて、学内、国内外への研修留学も考慮する。4年間で学位(医学博士)を取得することができる。その後、1年間の臨床研修により、耳鼻咽喉科専門医の受験資格を取得することができる。
当教室の研究領域としては,
 1.腫瘍・血液病態学(頭頸部癌,悪性リンパ腫の分子腫瘍学的,ウイルス学的解析)
 2.免疫・感染症病態学(中耳,鼻副鼻腔,扁桃など上気道の粘膜免疫と感染防御機構の解明)
 3.感覚器・運動器病態学(鼻腔,喉頭などの上気道の呼吸,嚥下機能における生理学的解析)
の3つの主要なテーマがあり、その中から選択することができる。詳細は研究概要をご覧下さい。

(2)耳鼻咽喉科専門医コース(4年間)
 専門医研修は旭川医科大学病院で2年程度および関連施設(耳鼻咽喉科専門医研修施設)で2年程度、合計4年間行う。大学病院での研修では、外来患者および入院患者の診療を担当する。外来診療では患者の問診、所見、検査結果から的確に診断し、治療を進める能力を養う。入院患者の診療では診療チームに在籍し、指導医の指導を受け、診療をおこない、基本的な手術手技を習得する。また、関連施設での研修では、いわゆる common disease を中心に可能な限り多様な症例を経験するよう努める。
 4年間の研修を終了すると耳鼻咽喉科専門医の受験資格が得られる。専門医試験は毎年夏に筆記試験、面接試験が行われ、合格すると「耳鼻咽喉科専門医」となる。

3. 研修計画

 耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域(耳、鼻、口腔、咽頭、喉頭、気管、食道、顎・顔面、頭頸部および中枢神経)における医療、福祉に関する問題についても、社会のニーズに応えて医の倫理にもとづき、専門医としての診療を適切に実施するとともに、学校保健や公衆衛生に関する問題に対処する基本的な能力を養うことを研修目標とする。

1.一般臨床研修目標の習得を引き続き目指す
  • 基本的診療の知識・技能・態度の習得
  • 緊急患者の初期診療
  • 慢性疾患・高齢患者の管理
  • 末期患者の管理
  • 患者・家族との人間関係
  • 患者の心理面・社会面の問題解決、説明、指導
  • チーム医療
  • 紹介・転送に関しての適切な判断
  • 適切な診療録の作成
  • 思考力、判断力、創造力、自己評価能力の作成
2. 外来診療
耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の外来患者を以下の諸点に留意して適切に実施する能力を養う。
  • 必要な症候学の知識に精通し、適切な問診が取れる能力を有する。患者心理を理解して問診する態度を身につける。
  • 外来でおこなう検査の方法や検査機器を理解し、必要に応じて十分な検査をおこなう。
  • 問診、症状、所見による診断ならびに鑑別診断をおこなう。
  • 疾患の内容、程度を把握し、適切な専門的外来治療をおこなう。
  • 必要な知識を理解し、他の医療従事者と協力して問題を解決する。
  • 救急疾患、外来診療にともなう偶発症に対する診断能力、処置能力を身につける。
3. 入院診療
入院患者に適切な治療を行うために担当医として耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域についての基本的臨床能力を持ち、入院患者に対して全身、局所管理を適切に実施する。
4. 検査
耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の専門的検査の結果を判定・評価し、問題解決に役立てるために、その原理と方法を理解し、適応を定めて、それを指示(依頼)あるいは実施する。検査施行前には検査の意義・必要性・方法、検査にともなう苦痛、起こりうる問題、所要時間、検査前の注意事項などについて患者や家族に説明する。検査の結果を判定評価して患者、家族に説明し、必要な指示、指導を行う。検査項目としては聴覚検査、平衡機能検査、顔面神経の検査、嗅覚・味覚検査、画像検査(単純X線、超音波、CT、MRI)、鼻咽喉頭内視鏡、食道・喉頭直達鏡検査が挙げられる。
5. 手術
耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の適切な外科的治療のために、基本手術の原理と有用性、危険性を理解し、手術の適応を決める。また、患者、家族から手術のインフォームド・コンセントを得て、手術手技を習得するとともに手術前後の管理をおこなう。に関する意義、原理を理解し、適応を決め、手術手技を習得し、手術前後の管理をおこなう。