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Vol.21 September 2026
 
旭川医科大学に関わるすべての皆様方に本学の活動状況を定期的にお知らせしたい、本学をもっと知っていただきたい、そんな思いで毎月1回ニュースレターを配信しています。
今月は10月1日から始まるクラウドファンディング「北海道の「見る」をまもる|旭川から挑む、次世代の眼科医療」特集号としてお届けします。
 
Contents
・○○目線 「眼科学講座・眼科長目線」
・ニュース 受賞・表彰の公表、ほかメディア掲載
・今月はココに注目! 2026年イグ・ノーベル賞受賞
・イベント情報 国立大学協会未来共創シンポジウム、ドクターカーデザイン・公式マスコットキャラクター募集ほか
・深掘りします 眼にも入れるのか?内視鏡
・学長#ひとりごと 「秋」
 
 
○○目線 パチクリ目のマーク
Vol.21は眼科学講座・眼科長目線
 
「ふるさと旭川で「見る」をまもり、次の世代へつなぐために」
眼科学講座 教授、眼科 科長 長岡 泰司
 

私たちは「五感」すなわち視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚を使って情報を収集しますが、そのうちの80%は「見る」ことから得られていると言われおり、「見る」ことは日々の営みを支える大きな力となっています。超高齢社会の今、視機能を守ることは、一人ひとりが自分らしく暮らし続けることを守ることにほかなりません。

旭川医大眼科の診療圏は、上川・空知・宗谷・オホーツクと広大で、毎日たくさんの患者様が全道各地から受診されています。昨年度は1,665件の手術を行いましたが、うち332件(20%)は緊急手術であり、休日や夜間に及ぶ事も少なくありません。どこに住んでいても、都市部と同じ水準の眼科医療を受けられる、それを北海道の地で実現し続けることが、本学眼科の使命であります。

私たち大学病院の眼科には、日々最善を尽くして目の前の患者さんを治療するとともに、新しい治療法を開発・検証し、その技術を次の世代へ伝えていく責任があります。しかしながら、大学病院を取り巻く経営環境は厳しく、新しい医療機器の導入は容易ではありません。このままでは、熱意を持った若い医師が大学病院を離れてしまうことも危惧されます。そうなれば、現状の眼科医療水準を維持することすら難しくなると予想されます。

このたび講座として初めてクラウドファンディングに挑戦します。目指すのは「眼内内視鏡」と「手術支援ロボット」の導入です。眼内内視鏡は、角膜の濁りで顕微鏡では眼の中が見えにくい症例や重い外傷でも、眼内を直接観察しながら、眼球への負担を抑えた手術を可能にします。手術支援ロボットは内視鏡を安定して保持し、術者が両手で精密な操作に集中できる環境をつくります。

治療の選択肢を待つ患者さんと、新しい技術を学びたいと願う若い医師たちのために、今こそ一歩前に踏み出すことを決めました。当科の大坪医師が道外で研鑽を積んできたこの技術を、一人の医師のものにとどめず、旭川そして北海道の財産として根づかせたいと考えています。そして、ここで学んだ医師が道内各地、そして全国へと巣立ち、それぞれの地域で患者さんの「見る」を守っていく。その好循環を、ふるさと旭川から生み出したいと願っています

10月1日よりREADYFORにて寄附の受付を開始いたします。皆さまのご理解と温かいご支援を、心よりお願い申し上げます。

 
CFプロジェクト
 
北海道の「見る」をまもる|旭川から挑む、高度で目に優しい、次世代の眼科医療

本プロジェクトでは、従来は対応が難しかった重症例に対し、高度で目に優しい手術の普及を目指して、眼内内視鏡の導入・充実に取り組みます。また、眼内内視鏡手術を学べる拠点として体制を整え、地域の眼科医への技術普及や若手医師の育成を通じて、北海道の眼科医療の未来を支える基盤づくりを進めます。

 
 
 
 
ニュース
 
 
 

法医科学講座 浅利優 准教授が北海道警察旭川方面本部から感謝状の贈呈を受けました
令和8年9月3日、本学医学部法医科学講座 浅利 優 准教授に対して、北海道警察旭川方面本部長から感謝状の贈呈がありました。
浅利准教授は、法医科学分野における高度な知識と技術を駆使した鑑定により事件解決に多大な貢献をしており、その功績が評価されたものです。
詳しくはこちらからご覧ください。

 

受賞・表彰の公表 感染症学講座(微生物学分野)山内 肇 助教
第90回日本細菌学会北海道支部学術総会にて口頭発表を行い優秀賞を授賞しました。
詳しくはこちらからご覧ください。

 

受賞・表彰の公表 感染症学講座(微生物学分野)原 英樹 教授  
第90回日本細菌学会北海道支部学術総会にて口頭発表を行い優秀賞を授賞しました。
詳しくはこちらからご覧ください。

 

北海道新聞「HPV感染症の予防学ぶ 西興部で講演会に70人 旭川医大・加藤教授が解説」が掲載されました。
詳しくは こちらからご覧ください。

 
 
 
 
◎今月はココに注目!
第36回(2026年)イグ・ノーベル賞(医学賞)受賞
     

旭川医科大学名誉教授 故・海野徳二氏らが若手研究者時代に携わった研究「鼻のかみ方(How to Blow the Nose)」が、このたび第36回イグ・ノーベル賞「医学賞」を受賞しました。

イグ・ノーベル賞は「まず人々を笑わせ、そして考えさせる」業績に贈られる国際的な賞として知られています。本研究は海野氏が和歌山県立医科大学在籍時に取り組んだものであり、「鼻のかみ方」という誰もが毎日行う動作を、誰も真剣に科学的に検討してこなかった視点で解明した点が高く評価され、今回の受賞につながりました。

なお、海野氏は2022年に逝去されているため、授賞式には本学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座 高原 幹 教授が代理出席しました。

詳しくはこちらのプレスリリースをご覧ください。

また、各メディアで取り上げられましたので、こちらのページにまとめて掲載しています。ぜひご覧ください。

     
イグ・ノーベル賞授賞式 故・海野徳二名誉教授
 
壇上の高原教授。
写真は会場にいらした方からのご提供です。
故・海野徳二名誉教授
(キッセイクール
 1997年 Vol.15 No.6)
 
 
イベント情報
「国立大学協会未来共創シンポジウム「地域と共創する北海道の医療の近未来」のご案内
(2026年10月18日開催)
「地域と共創する北海道の医療の近未来」リーフレット

2040年、私たちが暮らす北海道の医療はどう変わっているのでしょうか??
国立大学協会未来共創シンポジウム「地域と共創する北海道の医療の近未来」を本学が開催します。
厚生労働省・北海道・北海道大学・札幌医科大学・旭川医科大学・訪問看護の第一線の登壇者が、これからの地域医療のかたちを本気で議論。
住民アンケート・ケアマネージャーアンケートの結果も交え、誰もが当事者となる未来のリアルに迫ります。

本シンポジウムにはどなたでもご参加いただけます。オンライン参加も可能です。

申込方法など詳しくはこちらからご覧ください。

 
「旭川医科大学病院ドクターカー」デザイン募集中
(2026年9月25日(金)~11月10日(火))
ドクターカーステッカー

2025年旭川医科大学公式クラウドファンディングとして実施した「ドクターカー更新プロジェクト」では、新しいドクターカーのデザイン案を募集します。採用作品をもとにドクターカーのデザインを決めていきます。旭川医科大学病院のドクターカーにふさわしいデザインをお待ちしています。応募要項など詳しくは、こちらからご覧ください。

なお、ドクターカーの準備状況については、「ドクターカー準備状況報告」からご覧ください。

 
「旭川医科大学公式マスコットキャラクター」デザイン募集中(2026年8月3日(月)~10月30日(金))

(医学部看護学科30周年記念事業連携企画

旭川医科大学では、本学の魅力を広く発信し、学生・教職員・卒業生・地域の皆様をつなぐシンボルとなる「公式マスコットキャラクター」を募集します。採用作品は、本学を代表する公式キャラクターとして、さまざまな広報活動で活躍する予定です。

公式マスコットキャラクター公募ポスター
 
 
旭川医科大学、旭川医科大学病院では地域の皆さん、患者の皆さんに向けてさまざまな講演やセミナー等を行っています。
大学ホームページ または 病院ホームページ をチェックしてみてください。
 
イベント情報のスクショ
最新の医療情報、イベント、採用情報などを随時発信しています。ぜひフォローして、病院の「今」をチェックしてください!
大学公認アカウントに6月から新たに「旭川医科大学図書館(公式)X」が加わりました。
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深掘りします 深掘りシャベル
 
「眼にも入れるのか?内視鏡」
眼科学講座 助教 大坪 充
クラウドファンディングプロジェクトリーダー
 

いつも大変お世話になっております。眼科学講座の大坪です。今回眼科が挑戦するクラウドファンディングの第一目標である眼内内視鏡について私の思い出とともにお話しさせていただきます。

「内視鏡」と聞くと、胃カメラや大腸カメラを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実は眼科にも、眼球の内部を観察するための『眼内内視鏡』があります。概念は腹腔鏡下手術と類似しています。

眼球のサイズは約24mm、われわれ網膜硝子体チームが行う硝子体手術はこの小さな眼球の中で、約12mmの角膜、約9mmの散大した瞳孔越しに網膜硝子体を観察して手術を行います。創部は4つ、25もしくは27ゲージ(0.4~0.5mm)の極細い筒(トロカール)を眼球に穿刺し、手術ポートとして行う繊細な手術です。

現在の眼内観察系と言われる手術では、顕微鏡を使って眼の中を観察します。可視範囲が限られているため網膜剥離などに多い周辺部の処置には強膜(白目の部分)を圧迫し手術を行います。強膜圧迫は硝子体手術における痛いポイントの一つであり、過度な圧迫は術後炎症も助長します(図1)。もちろん角膜混濁併発では眼内の観察は困難に手術自体が困難となります。

図1従来の手術での眼内観察

▲図1 従来の手術での眼内観察

 
眼内内視鏡は硝子体手術に用いる観察系の一つであり、その出会いは2021年の10月でした。先輩より眼内内視鏡で硝子体手術を多数行う施設があると話を聞き名古屋にあるJCHO中京病院に見学に行きました。当時の私は眼内内視鏡の存在すら知らず興味本位で見学に伺ったのですが驚きの連続でした。特に "通常硝子体手術を行う際に必要になる強膜圧迫が不要であること"、"網膜剥離などの周辺部病変の探索・処置が早いこと"、"角膜混濁併発網膜硝子体手術症例が手術可能なこと"は衝撃的でした(図2)。

図2 眼内内視鏡手術のイメージと実際
図2 眼内内視鏡手術のイメージと実際

▲図2 眼内内視鏡手術のイメージと実際

現行の眼内観察系と組み合わせることで眼内の死角がなくなります。眼内内視鏡手術の習得に一定の症例数を要するため、実際に頻用しているJCH0中京病院に2年間の国内留学を決め、内視鏡併用硝子体手術を2年間に215件経験し、習得した技術とともに旭川に帰ってきました。

眼内内視鏡があれば通常の硝子体手術において強膜圧迫をせずとも手術が可能となります。角膜混濁をきたす難症例(眼球破裂、細菌性眼内炎、角膜疾患併発の網膜硝子体疾患)に対してはもちろん有効です。これらの症例は道北地域で難症例を多く受け入れている当院に多く紹介されてきます。

眼内内視鏡はまだ九州、名古屋、山口、東京の一部の眼科より普及が広まってきている段階です。今は日本最北の大学病院である旭川医科大学が眼内内視鏡手術の普及を牽引するチャンスでもあります。私が目指すのはまずは眼内内視鏡手術を安定して提供できる体制を整えること。旭川医大を眼内内視鏡手術を学べる場、旭川医大眼科を眼内内視鏡道場とし、全国より眼内内視鏡手術を志す眼科医を募り教育できる場とすること。次に眼科手術ロボットアームの導入により内視鏡と組み合わせより高度な手術を可能とすること。目標達成のため全力を尽くしますので、何卒ご理解と温かいご支援をよろしくお願いいたします。

 
 
 
旭川医科大学では2024年度からクラウドファンディングを実施しています。これまで多くの皆さまからご支援を賜り、そのご厚意に支えられながらさまざまなプロジェクトに取り組んでまいりました。おかげさまで、いずれのプロジェクトも順調に進展しております。今後とも温かく見守っていただけますと幸いです。
歴代クラウドファンディング
 
 
 
 
○学長#ひとりごと○

街路樹のナナカマドが存在感を示し始めました。今年は旭川らしく、晴れる日が多く、昼夜の気温差も大きかったように思います。昔ほどではありませんが、朝の冷え込みによる川霧も見られました。学生時代、秋分の日に友人と旭岳に登ろうとして、猛吹雪に遭い、途中で引き返したことを思い出しています。

紅葉が始まりつつある上高地(河童橋からの眺め) ▲紅葉が始まりつつある上高地(河童橋からの眺め)
撮影 西川 祐司 2026年9月21日
 
 
◆旭川医科大学基金から◆

旭川医科大学基金は、旭川医科大学における教育及び研究活動の充実を図るとともに、地域に根ざした医療・福祉のさらなる向上を目指すことを目的としています。現在、ご寄附を募集している事業は以下のとおりです。
■旭川医科大学基金全般へのご寄附 ■修学支援事業へのご寄附
■研究等支援事業へのご寄附 ■地域医療支援事業へのご寄附
■その他基金の目的を達成するための事業
(●看護学科開設30周年記念事業 ●ドクターカー更新事業)
■遺贈によるご寄附

※旭川医科大学基金へのご寄附は税法上の優遇措置の対象です。
  基金について詳しくは こちらからご覧ください。

 
ロッカー更新プロジェクト
 
 
◇旭川医科大学の広報誌たち◇
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●大学概要  ●旭川医科大学研究フォーラム
●大学広報誌「かぐらおか」Web版  ●病院広報誌「病院ニュース」
 
 
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