センターの紹介沿革
塩野寛名誉教授は、2000年から2003年まで日本法医学会理事長を、2004年には第88次日本法医学会学術全国集会会長を務め、日本法医学会の発展に寄与した。北海道科学技術賞(2002年)、北海道警察本部長感謝状(2003年)、法務大臣感謝状(2007年)、警察庁長官感謝状(2007年)、日本犯罪学会賞(2009年)、北海道医師会表彰(2012年)を受賞、2020年に春の叙勲(瑞宝中綬章)を受章した。清水惠子教授は、2017年から日本法医学会理事を、2019年から日本法医病理学会理事を、2020年には第3回日本法医病理学会学術全国集会会長を務めている。北海道医師会賞・北海道知事賞(2007年)、旭川医科大学医学部医学科同窓会特別奨励賞(2011年)、北海道警察本部長感謝状(2013年)、大分県中津警察署感謝状(2018年)、群馬県警本部感謝状(2019年)、札幌方面北警察署感謝状(2019年)、旭川方面深川警察署感謝状(2019年)、滋賀県彦根警察署長感謝状(2019年)、札幌方面室蘭警察署長感謝状(2020年)、群馬県警察本部刑事部長感謝状(2021年)、札幌方面滝川警察署長感謝状(2021年)、埼玉県警察本部刑事部捜査第一課長感謝状(2022年)、日本法医病理学会感謝状(2022年))、法務大臣感謝状(2024年)を受賞した。
現況 現在教室員は、教授以下、浅利優准教授(薬学博士・医学博士)、奥田勝博助教(学内講師)(薬学博士)、髙橋悠太助教、大学院生2名(救急医学研修中)、非常勤事務補助員3名、非常勤技術補助員3名で構成されている。しばしば学部学生が実験等で講座を訪れる。
他の基礎医学講座と異なり、法医学講座は教育・研究の他に、主に司法機関から依頼される法医鑑定業務(法医解剖、事件関係者の生体鑑定、司法関係の書類鑑定、DNAや薬毒物の物体鑑定)を行う。北海道内では、平日の道北・道東の法医解剖は旭川医科大学が担当している。休日は道内3大学が交代で休む為、解剖当番日には、全道からの法医解剖(司法解剖、承諾解剖、死因・身元調査法解剖)を担当する。旭川医大の年間法医解剖数の変遷は下記表「旭川医大実施分 年別法医解剖件数の推移」の通りであり、近年は250体から300体を推移している。司法解剖は肉眼解剖後の様々な検査を考慮して死因を決定する。特に薬毒物検査は必須である。鑑定書は司法機関において証拠書類として使用され、その作成には解剖時間の10倍以上の労力が必要であるが、教室員のチームワークによって迅速な鑑定が行われている。法医学講座は、法医解剖のみならず、書類鑑定、物体鑑定、生体鑑定、刑事裁判での証人出廷を行っている(下記表「旭川医大実施分 年別生体・物体・書類鑑定件数の推移」)。 2011年東日本大震災発生直後より、清水は検案の為に警察庁の要請を受けた法医学会から被災地に3回派遣された。2016年には第26回日本医療薬学会年会市民公開講座「サスペンスの街京都―犯罪と薬物」(京都)を担当した。医薬品を不正使用する犯罪について講演を、2017年には性暴力救援センター全国連絡会第4回全国研修会(大阪)、性犯罪捜査担当者会議(北海道警察本部)、性暴力被害者支援のための研修講座(札幌)、2018年には群馬県警察本部、大分県警察本部、2019年には新潟県警察本部、四国弁護士連合会研修会、2021年には性犯罪捜査専科教養(宮城)、性暴力被害者診療支援看護職養成講座(札幌)、札幌高等検察Date rape drug に関する勉強会、2022年には京都弁護士会研修 、福島医科大学にて行った。浅利は厚生労働省からの委託で戦没者遺骨のDNA鑑定を行い、遺骨を遺族の元へお返しする国家事業に携わっている。2015年には第9回法医画像勉強会を主催し、2018年には第19回日本法医学会学術北日本地方集会(法医学談話会第105回例会)を主催した。 現在の研究テーマ
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![]() 法医学講座を支える人々 ― 役割分担とチームワーク ―
(第19回日本法医学会学術北日本地方集会・法医学談話会第105回例会 発表)
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