ホーム > キャリア支援部門> 二輪草セミナー > 第34回二輪草セミナー

「しない!されない!見過ごさない!」
           〜職場のハラスメント研修〜

終了報告

2020年1月29日

 
 2020年1月29日に第34回二輪草セミナーを開催しました。今回はワーク・ライフバランスコンサルタントキャリアコンサルタントの川村由美氏をお招きし「しない!されない!見過ごさない!〜職場のハラスメント研修」のタイトルでご講演頂きました。はじめに、職場でのハラスメントは、問題が発生すると、職員の働く意欲が低下し、心身の不調や能力発揮の阻害を起こしたり、職場環境が悪化したりするなど大きな問題になり得るということでハラスメントについて理解を深め、職場でしない、されない、見逃さないための方策についてお話し下さりました。
近年ハラスメントが増加していますが、その背景として職場内のコミュニケーションの希薄化、マネジメントスキルの低下、労働者の権利意識が向上、多様性を認める社会へ変化しているにもかかわらず、組織の考え方や制度が昔のままであることが挙げられます。ハラスメントの種類は多様であり、受け手がハラスメントととらえればそれはハラスメントとして成立します。指導の一環としての言動や、信頼関係が出来ているとの過信による言動が実はハラスメントにあたることを事例を提示しながら具体的にお話し頂きました。ハラスメントの行為者になると損害賠償の請求、罰金、社会的信用の失墜等、個人としても組織としても多大な影響が生じる可能性があります。ハラスメントの行為者とならないためにすべきこととして@思い込みは危険A相手の反応(不快、恐れ、嫌悪)を見逃さないB指示や指導を行う場合は特に気をつけるC時間外や勤務場所以外(電話、メール、SNS)も要注意D職員以外にも配慮すること、をお話しいただきました。職場のハラスメントを予防するために直ぐに実践することとして、「ない」と決めつけず「あるかもしれない」と思うことが大切。相手の表情や反応、態度を見て違和感を持ったら、気にとめる、違和感をそのままにしないことが重要とのことでした。最後に一人ひとりがその能力を十分に発揮できるようともに働く仲間を尊重し、ハラスメントをしない、されない、見逃さない働きやすい職場環境を作ることが大切であるとお話しされました。今回のテーマはどの職種にも関連する身近なものだったようで、参加者は医師11名・看護師25名・事務系20名・技術職9名・その他7名の計72名と多くの職員にお集まり頂きました。これからも当センターではジャンルにこだわらず、皆様に役立つ講演を企画していきたいと考えておりますので多くの方にご参加頂けますと嬉しく思います。


                (二輪草センター助教  菅野 恭子)

  
セミナーの様子