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医療概論Ⅲ「ワークライフバランスを考えよう」

終了報告

2026年8月31日
対象:医学科3年生



遺伝子診療科
蒔田教授


市立旭川病院
菊地先生


緩和ケア科
小野寺先生


消化器内科
河端先生


眼科
西川先生

 2026年8月31日、医学科3年生を対象に、「ワークライフバランスを考える」をテーマとした講義・実習を実施しました。
はじめに、教育センター野津教授よりご挨拶をいただき、二輪草センターの活動や、医師として働く上でのワークライフバランスについて講義を行いました。続いて、「先輩医師のワークライフ体験談」として、4名の先生方から、それぞれのキャリアや仕事と生活の両立についてお話しいただきました。また、今年度も遺伝子診療科蒔田教授より、医局制度の仕組みやキャリア形成との関わりについてご講演いただきました。
先輩医師の体験談では、仕事と家庭の両立には一つの正解があるのではなく、それぞれの人生や家族の状況に応じて柔軟に考えることの大切さが伝えられました。
市立旭川病院泌尿器科の菊地大樹先生からは、これまでに二度の育児休業を取得された経験をお話しいただきました。特に、「今、自分は何をすべきか」を自ら考え、主体的に行動することの重要性が印象に残るお話でした。男性医師が育児に関わる際の「見えない壁」についても率直に語っていただき、周囲の理解や職場環境の大切さを考える機会となりました。
緩和ケア科の小野寺美子先生からは、現在の生活について「9:1でワークにシフトしている」と率直にお話しいただきました。そして、仕事と生活を均等にすることが必ずしも重要なのではなく、自分自身と家族が納得できることが大切であるとのメッセージをいただきました。自分が人生で何を大切にしたいのかを考えることの重要性は、学生にとって大きな気づきとなったことと思います。
消化器内科の河端秀賢先生からは、子どもの病気や入院など、家庭の「非常時」への対応について、ご自身の経験を交えてお話しいただきました。「育児のサポート」「職場のサポート」「家庭の円満」を両立の鍵として挙げ、夫婦がお互いのやりがいやモチベーションを大切にすること、また、キャリア形成では「やりがい」「成長」「生活設計」を考えることが重要であると教えていただきました。
眼科の西川典子先生からは、若い頃の仕事中心の生活から、専門性を確立し、研究や博士号取得、2人の娘さんの子育てをしながらキャリアを築いてこられた歩みをご紹介いただきました。夫婦で家事を1週間交代で担当するなど、家庭生活の中で実践されてきた具体的な工夫も紹介され、学生にとって身近で参考になるお話となりました。
午後からは、学生がグループに分かれ、キャリアプランや仕事と生活の両立について討議しました。さらに、グループでシナリオを作成し、ロールプレイ形式で発表しました。仕事上の問題への対応、パートナー双方のキャリア、育児や介護など、さまざまな立場になって考えることで、ワークライフバランスを「将来、自分自身が直面するかもしれない問題」として捉える貴重な機会となりました。
今回の講義・実習を通して、ワークライフバランスは単なる時間配分ではなく、「自分は何を大切にして生きたいのか」を考える人生設計そのものであることを、学生たちは実感したのではないでしょうか。先輩医師のリアルな経験とロールプレイを組み合わせた学びが、一人ひとりが自分らしいキャリアと人生を考えるきっかけとなることを期待しています。
最後になりましたが、ご多忙の中、貴重なご講演をいただきました菊地先生、小野寺先生、河端秀賢先生、西川先生、ならびに開会の挨拶を頂きました野津教授、医局制度についてご講演いただきました蒔田教授に、心より御礼申し上げます。また、本講義・実習の実施にご協力いただきました関係者の皆様にも、厚く御礼申し上げます。


                  二輪草副センター長 菅野 恭子


         
                授業の様子