ホーム > キャリア支援部門>キャリア教育>第18回医学生・研修医・女性医師の集い
旭川市医師会(担当:女性医師部会)・北海道医師会主催

「医学生・研修医・女性医師の集い」

終了報告

2022年11月21日(月)午後6時30分(Zoom開催)


女性医師部会
部会長 長谷部先生


旭川医科大学
中尾先生


旭川赤十字病院
川上先生

 令和4年11月21日に医学生・研修生の集いが開催されました。毎年旭川医師会主催で行われていた集いですが、今年度もリモートでの開催となりました。「研修医生活ってどんなもの?」をテーマにお二人の先生方にお話し頂きました。まずはじめは、旭川医大初期研修医の中尾汐里先生にご講演頂きました。研修するにあたり心身ともに健康で研修生活を終えるということを第一目標にしたそうです。大学での研修の良さとして、同期が多く困ったときに相談できること、設備が充実していること、診療科が揃っていること、重症患者の管理が学べることを挙げていました。当直は月3〜6回ですが、カンファレンスでフィードバックしてもらえるそうです。研修先については結局自分次第とのことでした。診療科選びについては色々悩んだあと腎臓内科に入局を決められましたが、診療科選びは焦りすぎなくてもよいと感じたそうです。困った時は同期、先輩、家族に相談したり、二輪草センターや女性医師支援センターを活用したりすることを紹介されていました。もう一人の先生は旭川赤十字病院で研修中の川上ひかる先生にお話し頂きました。研修中は山があれば谷もあるとのことで、患者さんの退院後のADLをイメージして対応することができたり、自分の症状を訴えられない患者さんに対しては家族のお話をよく聞くようにしたり、手技やICをさせてもらい働いている事を実感する一方、病棟指示が分からず四苦八苦したり、救急外来で検査オーダーをせかされパニックに陥ってしまったこともあったそうです。失敗談として、看護師にきつくあたられ自分もきつく返答してしまいその後の空気を悪くしてしまったり、指導医から手技のやり方で注意をうけ余裕がなくなりとっさに口答えをしてしまったりしたそうです。これらの失敗から自分のとった態度は跳ね返ってくること、いらいらや文句を人にぶつけてもいいことは一つもないこと、すぐに行動に移すとろくな結果にならない事に気づかれたそうです。働き始めてから医者は接客業で、患者さんだけでなくコメディカルや指導医の先生といい関係を築くことが大事でありコミュニケーション能力が必須だと思ったそうです。周囲のコメディカルから信頼されている先生に注目してみると、機嫌の波が少なく安定していて相談しやすく、受け答えも柔らかいので周りの環境もよくなると考え「ご機嫌レディ」を目指すことが目標だそうです。そのためには怒りをコントロールし自分のコンディションを上げることをお話しされました。怒りを理解しアンガーマネジメントについても6秒ルールを取り入れて怒りをコントロールされているそうです。また、自分の機嫌を自分でとるようにし、疲れがたまったら休んでリフレッシュし、限界を超えてやりすぎないようにしているそうです。良い初期研修にするためには2年間を無事に過ごすこと、科が揃っていると救急で様々な症例を診ることができること、症例数も大事だがわからないことを調べる時間はもっと必要とのことでした。お二人とも無事に元気に研修を終えることが大切とお話しされていました。その後は参加した学生と先生方との質疑応答がありました。現場で働く幅広い年代の先生方と疑問や不安を率直に話せる良い機会だったのではないかと思います。主催頂きました旭川市医師会および北海道医師会にこの場を借りてお礼を申し上げます。またお忙しい中ご講演頂きました先生方にも深謝致します。

                  二輪草センター助教 菅野 恭子


            
講演会の様子