第7回イブニングセミナー

終了報告

日時:2016年7月5日(火)
対象:全職員・学生・医療関係者





セミナーの様子

 2016年7月5日に第7回イブニングセミナーが開催されました。アメリカでご活躍されている12期の佐竹典子先生が今年度の同門会賞を受賞され、受賞記念講演の翌日若手医師、学生を対象に『バスケから学んだこと』と題して自身のご経験やメッセージをご講演頂きました。佐竹先生は卒後日本で研修と研究をした後、1997年よりポスドクとしてアメリカへ渡り、臨床研修をやり直し、UCLAのクリニカルフェローを経て2015年よりUC Davisのassociated professorとして臨床と研究を行われています。アメリカで研修医、指導医、そしてPIをして、大学のときのバスケ部での経験が大変役に立っていることを発見されたそうです。ちなみに医学部6年性のときチームが北医体、東医体、全医体全て優勝、個人ではMVPと得点王を獲得した偉業をお持ちです。以下は講演の内容です。
@やればできるという自信:アメリカで臨床研修をやり直す決意をしたのは30歳を過ぎてからで、ポスドクをしながらの試験勉強、そして2年間のきついレジデントの仕事は根性と体力が不可欠です。学生時代にバスケに打ち込みその後短時間で集中して勉強し国試に通ったこと、練習と連続の試合で鍛えた体力が、やるときにはやるという自信になったそうです。
A負けを認める:日本やアメリカで医学生を指導すると、自分ができないということを認識しておらず、指摘しても認めようとしないと感じたそうです。指導教官に話したところ、部活に入っている人が少なく、スポーツで試合に負けるという経験をしたことがないため自分はできると思い込んでいるからではないかと言われたそうです。現在でも論文やグラントの reject や、意地の悪いコメントに向き合わなければなりません。負けを認めるのはいつになっても頭に来るし、おもしろくありませんが、認めて前に進むということは負けた試合から学んだそうです。
B1日100本シュート:5年目の東医体で負けたときに、くやしくて毎日100本3点シュートを打つことを決め、お正月も試験の日も、一日も欠かさずにやりとげたそうです。北医体で他のチームのメンバーになぜそんなにシュートがきまるのかと聞かれ、毎日100本の成果ですと答えるとお見それしましたと言われたそうです。こつこつ努力することはどこにいっても、臨床や研究においても必要とのことです。
Cチームワーク:自分一人では仕事はできないので、チームワークが重要ですがチームの中での自分のあり方はバスケから学びました。
Dチームをリードする:現在の立場で研究をする際、人を選び、適材適所において、指導するということが、バスケ部時代にキャプテンとしてチームをまとめるのに非常に似ている事に気づかれたそうです。実験を組み、うまくゆかないときにtrouble shoot して次を考えるのも、チームの練習メニューを決めるのと似ています。以上の講演内容はバスケ以外にも通じることで、成功の裏には弛まぬ努力と部活で培われた体力、リーダーシップである事を再認識しました。今年の参加者は学生18名、職員15名でした。
佐竹先生、お忙しい中貴重なご講演を頂き誠にありがとうございました。