第10回イブニングセミナー

終了報告

                    日時:2021年5月10日~24日(Youtube配信)
             対象:全職員・学生・医療関係者





zoom講演の様子

 第10回イブニングセミナーは『目の前で困っている女性を助けたい〜継承開業した産婦人科クリニックでの日々』と題して苗穂レディスクリニック院長堀本江美先生のご講演を5月10日〜24日の間You Tubeで配信しました。堀本先生はクリニックでの勤務の傍ら札幌医大や北海道警察学校等での講義や、NPOゆいねっと北海道の性暴力被害者支援センター北海道(さくらこ)を立ち上げられるなどDVの防止に幅広く携わっておられます。DVには身体的暴力、精神的暴力、性的暴力、経済的暴力がありますが、診療の中で出会った女性達がどんな目に遭っているのか、どんな支援が必要だったのか、どんな風に生活を立て直していったのかについて実例を交えてご講演頂きました。性的暴力のお話し中で、家庭の中で妻や子供が被害にあうことがありますが、DV被害に合っている女性の子供が性的被害を受けているケースが多く、母親が気づいていない事が多いようです。その中で『性化行動』についてのお話しがありました。性化行動とは性的虐待を受けた子供は家庭で性的なことしか教えられていないため、それが日常となり性的な誘惑や挑発をしたり、過度な性器いじりをしたり、遊びに性的な要素を取り入れたり、絵画に性的な表現をしたりするそうです。この性化行動を知らない大人は性化行動をとる子供に対して気持ち悪い、ませている、ととらえがちですが実は性虐待を受けている可能性がある大きな証拠となるそうです。また全員ではないですが性的虐待を受けた子はいじめの加害者となり、性的な行為を模倣したりする事例もあるそうです。なぜ性化行動が起るのかについては、愛着形成が不十分であることがいわれています。愛着とは人間関係の土台となりますが、性的虐待を受けた子は性的な知識や性の認識の欠如だけではなく他者との関係の作り方がいびつで、本来の性と愛のつながりを傷つけることになるそうです。日本では性教育が義務化されておらず、避妊の知識や性教育の重要性についてもお話しされました。今回の講演で性虐待のSOSである性化行動を見逃さないこと、子供への正しい性教育の必要性を認識しました。家庭での性教育のアドバイスとして性教育の本や絵本を子供部屋に置いておくだけでよいそうです。これを機に二輪草センターで性教育の本を3冊購入しましたのでご自由にご覧下さい。今回のテーマは関心が高かったようで、115回の視聴がありました。コロナが落ち着くまではWebでの配信となりますが、今後も皆さんに関心のあるテーマのセミナーを開催したいと思います。

                二輪草センター助教  菅野 恭子