法医人類学 研究テーマ 山田ひろみ
大腿骨頭窩の形態を用いた年齢推定法の法医実務における有用性 死後経過時間の長い身元不明死体の年齢推定には,死後変化の影響を受けにくい硬組織を用いることが多い.第 91 次総会において坂上(2007)は,大腿骨頭窩の形態を用いた年齢推定法を報告した.我々は司法解剖時に身元不明であった死体の大腿骨頭窩27個体を用いて判定を行い,坂上の方法が法医実務上有用であるかを検証した.その結果,大腿骨頭窩の形態を学習することによって,判定者間誤差が極めて小さくなり,有用であることが明らかとなった.
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