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現場からの応援メッセージ

 

外川 恵子 看護師長(4階西病棟)

2012年3月

・どなたの介護をされましたか?

・実父の介護を継続中です。

・介護が始まったのはいつごろですか?

・父は50代後半から兆候があり、60代で認知症を診断されました。本格的な介護は自分が40代前半からで、10年在宅介護をしましたが、現在は母の病気治療もあり父はグループホームを利用しています。

・仕事を継続するにあたりどのようなサポートを受けましたか

・組織的には、10年前は現在のように介護へのサポートシステムはありませんでした。育児支援のように制度も普及されてはきませんでしたので、社会資源の本格的活用も2年前からです。職場には高齢の両親を扶養している事情を説明し、出勤時間を病院受診のため配慮いただいたりしました。

・今後どのようなサポートが必要だと思いますか。

・介護は育児違い、支援をいただく時には家族背景を理解していただく説明に戸惑いと遠慮があります。そのため、支援を受けることが遅れがちになります。部分介護休暇など制度が活用しやすいことや「時間を配慮します」という「人へのゆとり」のメッセージが職場風土にあるとサポートされているという実感がわきます。介護者は鬱になりやすいので、職員のメンタルヘルスのサポートとして臨床心理士の職種の雇用なども有効かと思います。

・介護と仕事を両立する中で大変だったこと、アドバイスをお願いします。

・看護師ゆえに介護のイメージはできていたつもりでしたが、実際の介護生活に目標を持ち具体方法を得るまでに時間と労力とお金と精神力を使いました。
ライフワーク・人との距離のバランスを保つのにいつも苦慮していますが、

「ゆ」=猶予(時間・人手・お金・情報)

「と」=友達(信頼できる同僚・介護経験を語ってくれる先輩)

「り」=理解(ご近所・隣人・職場)

を持つことが鬱症状もありのままに受け止めて、無責任な批判に惑わされず頑張りすぎず専門家の意見を素直に聞き、誰かの力を借りようと思うことが、辛さを軽くしてくれると思います。

二輪草センター・二輪草プランに期待することはありますか。

・発足の主旨を周知し、活動を継続していただきたいと願います。人との関係が希薄になっても組織内でシステムとして構築され、職業人の人生に活用されあたたかな職場風土となりますように自分自身も参画していきます。