創発夏の学校では,講義を聞くだけではなく実際に手を動かし,創発を体験するワークショップを実施いたします.本年度は下記4件のテーマについて,若手の有力講師をお招きして開催いたします.各ワークショップには事前準備と当日持参するものがあります.詳細は追って掲示させていただきます.
WS1 | 電気刺激&筋電位駆動型 ヒトヒトインタフェース 〜ヒトを操る技術を体感しよう〜 |
![]() 島 圭介 氏(横浜国立大学) |
概要:本ワークショップでは,ヒトの身体から発生する筋電位や脳波などの生体信号の計測・信号処理技術,および生体信号からヒトの動作意図を推定する方法について紹介するとともに,機能的電気刺激に関する基本的な原理・概念について紹介します.また,実際に自身の身体を用いてヒトーヒトインタフェースを体験してもらうことで,インタフェースの応用可能性について議論します.生体信号を用いたマンーマシンインタフェース技術は,国内外を問わず様々な研究機関や企業などで研究がなされており,既に実用化も進んでいます.本ワークショップでは,これら筋電義手などの基本的な生体信号インタフェースについて学ぶとともに,リハビリテーションや動作伝達などの運動学習分野へ適応するための応用技術を体験し,実践的な知識を身につけてもらうことを目指します. | ||
【参加者の方へ】参加に当たっての予習と準備
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WS2 | 制御ネットワークと モジュラリティ(仮) |
![]() 池本 有助 氏 (名城大学) |
概要:ネットワークモジュラリティとはネットワークの区画化度合いを示す量です.モジュラリティとはモジュール内の密な繋がりとモジュール間の疎な繋がりを示す幾何学的構造の特徴量であり,モジュラリティの高いネットワークは,一般的にモジュラーネットワークと呼ばれています.人工物に限らず,生物のネットワークにおいても,ランダムな構造ではなく,むしろモジュラー構造を有していることが明らかになってきました.本ワークショップでは,普段,皆さんが推進されている研究で見出されるグラフ・ネットワークを,ネットワークモジュラリティという計量で分析・解析を行うことで,いつもとは違ったシステムの見方に触れるとともに,自身の研究への活用を議論します. | ||
【参加者の方へ】参加に当たっての予習と準備
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WS3 | データ駆動型統計モデル及び 画像解析への応用(仮) |
![]() 韓 先花 氏(産業技術総合研究所) |
概要:本ワークショップでは、データ駆動科学を中心とするデータに適応的な統計解析を行い、数理モデルを構築する仕組み及び本質的なデータ有効表現研究を紹介する。データ解析では、典型的な手法としては、フリエー、ウェーブレット、フィルタリングなどの解析仕組みがあるが、それらの手法には、処理データに関係なく用いる変換関数(基底)では、数学的に手動でデザインされたもので、データに最適的だとは言えない。本WSでは、データ駆動型モデルである主成分分析、スパースモデル、Sparse and low-rank decompositionなどの解析方法の基本的な考え方の説明と適応な応用を経験し、実践的な知識を身につけさせることを目的とする。 | ||
【参加者の方へ】参加に当たっての予習と準備
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WS4 | ダンゴムシの創発性を引き出そう! | 森山 徹 氏(信州大学) |
概要:ダンゴムシは障害物に当たるたびに左右交互に進行方向を変えます。長い進化の過程で獲得されたこの「交替性転向反応」は逃避や探索に役立つと考えられています。しかし、彼らをとりまく大自然は、交替性転向反応が不利になる状況さえ、彼らに与えることがあるでしょう。そのような未知の状況を打破するのが「創発行動」です。本ワークショップでは、実際にダンゴムシの実験を行い、未知の状況を与え、彼らが創発行動を発現するかどうかを観察します。工学系の方でも気軽に取組める実験です。皆さんの今後の研究にダンゴムシがきっと示唆を与えてくれるでしょう。 | ||
【参加者の方へ】参加に当たっての予習と準備
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