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学長代行ごあいさつ |
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学長代行を務めております松野丈夫と申します。 最初に、この度の旭川医科大学に関する多くの報道により、皆様方には大変ご心配をおかけしましたことを、心からお詫び申し上げます。私たちは、この事態を重く受け止め、皆様に一刻でも早く信頼回復ができるよう、今後職員一丸となって、全力で取り組んでまいりますので、どうか宜しくお願いいたします。 旭川医科大学は、遙か大雪山連峰の雄大な山並みを望む北海道第二の都市・この旭川の地で、国立の新設医科大学の第一号として1973年11月に開学しました。 以来48年の間、「地域医療に根ざした医療、福祉の向上」を建学の理念に掲げ、日本最北端の医科大学として、広大な北海道における医学研究の拠点として、卒業生を、地域医療の最前線や研究施設、行政機関へと送り出してきました。 本学は道内の医師不足・医師の偏在の解消に貢献すべく、本学の入試に「地域枠」をいち早く導入し、道内在住者に大きく門戸を広げました。いまや本学における北海道出身者は入学定員の5割を占めております。この状況を継続していくことで、10年間で600人、20年間で1,200人の北海道出身の医師を輩出することとなります。 また一方では、2019年4月に、入学者選抜から学部教育、初期臨床研修、専門医研修まで、地域との連携を密にした医療人の育成を図るため、「地域共生医育統合センター」を設置いたしました。 加えて、2020年2月には、日本医学教育評価機構(JACME)による、医学教育分野別評価において、本学の医学教育が国際的な基準に適合していることが認定されております。 1996年(平成8年)に看護学科を設置して以来、医学・看護学研究の最先端拠点として、本学に寄せられるハイレベルな期待に応え続けてきております。 看護学科では、各学年に「地域包括ケア論」を開講し、当該ケアを担う看護師・保健師・助産師の育成に向けた教育を積極的に行っております。 さらに、各自治体・機関と連携して、道北・道東地域の「広域包括ケア」の構築を目指し、2019年3月には「看護職 キャリア支援センター」を設置しました。高度急性期から在宅医療まで、「当事者の視点に立った包括ケア」を担う看護職者の育成を行っております。また、2021年8月に特定行為指定研修機関として指定を受け、自施設のみでなく、地域の看護師も対象に特定看護師を養成し、地域の看護師の役割拡大と、実践力の向上を目指しております。 復職・子育てなどを支援する二輪草センターや卒後臨床研修センター、専門医育成・管理センター等、医師・看護師になってからも、各人のニーズに合った研鑽が積めるよう支援体制を整えております。 私は、医学そして医療の世界においては「知識」と「経験」、この2つが車を動かす上での、両輪であり、この両方が良き医療人であるために必須であります。知識の乏しい経験、これは医療過誤・医療事故を引き起こしますし、経験に裏打ちされない知識、これは実際の仕事の上では全く役に立ちません。 この旭川医科大学が、学生、職員にとって、十分な知識と豊富な経験を得る場であるとともに、自己実現の一助となる場であることを願っております。そして、本学の全員が力を合わせ、より良き社会のために貢献できることを切に願っています。
学長代行 松野 丈夫
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