ホーム > 主な活動> 大学医学部・医学会女性医師支援担当者連絡会(平成26年9月)

「大学医学部・医学会女性医師支援担当者連絡会」参加報告

2014年9月26日




この度は大学医学部・医学会女性医師支援担当者連絡会に参加させて頂きました。
3大学の女性医師支援の取り組みについての事例発表では長崎大学、奈良県立医科大学、東京医科大学からの様々な取り組みを知る良い機会でした。
今回は大学からの発表ということもあり研究者支援の取り組みについて知ることができ大変参考になりました。
長崎大学の伊東昌子先生は以前二輪草センターに見学にいらして下さったこともあり、あじさいプロジェクトについてはお話で伺っていましたが、今回のご発表で具体的な取り組みを知ることができて良かったです。中でもイブニングシッターは魅力的で、このような制度があると院内で開催される講演会、勉強会、カンファランスに気軽に参加出来ると思いました。
奈良県立医大の水野文子先生のご発表では、女性研究者の支援に特化しており、事業を開始後医学科女性教員の比率を上昇させている実績がすばらしいと思いました。政府は女性の男女共同参画を推奨していますが、大学病院では研究を行い教員のポストが得られないと参画するのは難しいのが現状ですので研究者を支援することの大切さを実感しました。
東京医科大学の大久保ゆかり先生のご発表では東京医科大学でも研究者を支援しており、教員、学生に占める女性の割合が増えている実績についてお話しされていました。また、女性医師支援の考え方に女性は甘えず、男性は甘やかさず、社会が育てるという観点が必要という言葉が印象的でした。フロアから従来の業績の評価法では様々なライフイベントの多い女性に不利なのではないかとの質問に対し、調査によって女性は教育に多くの時間をかけている方が多いことがわかり、これが実績に反映すると良いのではないかとのご意見に共感し今後この様な新しい評価法が取り込まれていくことで女性のポストが増えていく可能性があるのではないかと考えました。
福輿なおみ先生のご発表を通して大学でのワークライフバランスに関する講義、ホームページ上での記載が学生や研修医への意識改革につながることが期待される事を再認識しました。
高橋克子先生のご発表ではアンケートによって大学医学部の女性医師支援の実態や医学会における女性支援や男女共同参画に関する内部組織がまだ十分整っていないことがわかりました。今回の会を通して学んだ他施設での工夫や取り組みを今後に生かしていければと思いました。
この度はこのような機会を与えて頂き誠にありがとうございました。

                   二輪草センター助教 菅野 恭子