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第8回「看護学生と看護師の集い」

終了報告

日時:2018年11月27日(火)
場所:輸血部カンファレンスルーム
対象:看護学生・看護師

 11月27日(火)、「看護学生と看護師の集い」を開催しました。今年度のテーマは『私のキャリアのターニングポイント』としました。誰もが仕事を続けるうえで、悩み決断しながらキャリアを重ねているのだと思います。そこで今回、どんな時に悩みどう決断したのか、そのプロセスが今の自分にどう繋がっているかについて、3人の看護師に自分自身のヒストリーを話して頂きました。
 4階西NS副看護師長相原広美さんは、助産師としての23年間をふりかえり、何度も迷い悩みながらも、その時々でモデルとなる先輩の存在や考えるチャンスを与えてくれた上司に恵まれ乗り越えてきたこと、助産師として妊産褥婦や家族・子供に寄り添える看護をしたい、そのために「なにが必要か」「なりたい自分、将来の自分」を考えることが決断の基になっていたと話してくれました。そして、自分はどうあるべきかを考え迷うことは、悪いことではなかったと振り返ってくれました。
 8階西NS看護師鉄川洋平さんは、社会人を経験後、看護職の道に進むことを決断しました。その大きな決断の時に「自分はどんなことが好きか、興味があるか」を考え、「人と接する仕事」を選んだとのことでした。看護師となって働くうえで“燃え尽き”そうになった時に、上司の支えや看護観が変わるような役割を体験したことが、自分にとってのターニングポイントになったこと、それまで「変化」を求めてきた自分が、ここでは「現状維持」を選択したと話されました。そして、自分の選択した道が間違っていなかったと思えるように努力したいと振り返ってくれました。
 6階東NS看護師國本紅美子さんは、祖母の訪問診療・訪問看護の経験をきっかけに、「がん看護」に関心を持ち、いつでもどこでもどんな時でも「患者さんの力になりたい」との思いを大切にしてきました。そんな時に、上司から「患者さんの力になりたいって、何をしたいの?」と問われ、それまでの自分の看護を振り返る機会になり、「がん看護」をしっかり学びたいとの思いで大学院への進学を決断したとのことでした。大学院では、様々な人との充実したディスカッションがあり、自分本位で患者さんと向き合っていた自分自身の価値観に気づかされ、今は「患者さんの力になる」答えを少しずつ見つけることができるようになり、これからも努力をし続けたいと話してくれました。
 3人それぞれにヒストリーがあり、とても感慨深いお話しでした。熱心に参加された学生さんからは、「自分のキャリアを考えるうえで大事にしたい視点を再確認できた」「ターニングポイントとなった時の考え方など、とても勉強になった」などの感想がありました。10月の『看護職キャリアマネジメント研修会』で、講師宮城先生は、「人間は安定と不安定を繰り返し発達する。キャリアも同じで、不安定な時期があることで、立ち止まり自分を立て直すことができる。不安定な時期はむしろ発達するために重要な意味を持つ」と話されました。まさに、今回の3人のヒストリーそのものであると感じました。


       看護職キャリア支援職場適応支援担当 菊地 美登里