旭川医大移植チーム

医療関係者 / 一般・患者の皆さま

生体・献腎移植のご紹介
(ご相談にあたって)

我々は、特に、生体移植に関しては、ドナーの気持ちを第一にしまずは、関係を構築するところから始めています。また、レシピエントについても肝臓移植や心臓移植の相談とは状況は異なるので、ドナー、レシピエントへの傾聴が主たる、最初の外来の仕事になります。

紹介時に、年齢、ドナーとの血液型、悪性腫瘍の治療歴、透析困難症など情報はいただければ幸いですが、我々は、年齢など制限は設けず、ハードルは低くしています。

ドナーに関しても、高血圧、境界型糖尿病、がんの治療歴、なども同様です。まずは相談、あるいは傾聴です。我々としては、ドナー、レシピエントにがん検診などされていれば、助かります。

  1. 最初の外来では、移植までの流れについて、説明します。手術時間、入院期間も含めて。費用はMSWからお話します。腎代替療法で迷っている方には、腎臓内科、移植コーデイネーターから話があるかもしれません。

  2. 生体腎移植でお願いしますとなれば、ドナーの腎機能の検査をまず行います。

  3. よければ次の外来で、ドナー、レシピエントのがん検診をお願いしています。かかる病院がなければ、紹介状を書きますし、レシピエントの透析施設にお願いすることもあります。またドナーの腎機能が境界領域の時は腎臓内科で、多くは短期入院で精密検査をしています。

  4. がん検診が問題なさそうであれば、移植希望日を聞いています。ここまでくれば、移植希望日をら逆算して以下を組んでいます。ドナーには(時としてレシピエントにも)精神科受診を必須としており、自由な意思のもと移植決定がされたということを確認してもらっております。

  5. ドナー、レシピエントに来ていただき、免疫学的最終検査クロスマッチ検査を行っています。レシピエントが糖尿病であれば、糖尿病内科、心機能が問題であれば循環器内科に相談し、術前指導、術前心臓カテーテル検査を行ったこともあります。

  6. そのほかかドナーには泌尿器科受診(このころには手術日決定されています)、サルコペニア肥満であれば栄養課介入、レシピエントには血管外科も受診していただいております。レシピエントがサルコペニア、フレイルであればリハ科も術前から介入しています。

以上、最短で外来は外来受診、4回程度で生体移植まで至りますが、実際は、他の家族もお連れになったり、精査が入ったりします。移植までは3~5か月かかるのが実際です。遠方の方々は、できるだけ地元の病院を使っていただくことは考えています。

また、膵臓移植も考えていますので、1型糖尿病の方には、脳死下膵臓腎臓同時移植、あるいは生体腎移植後膵臓移植などのお話もしています。

旭川医科大学 肝胆膵・移植外科 兼 移植医工学治療開発講座
特任教授 松野 直徒

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