おかげさまで2019年年9月に開始しました旭川医大での生体腎移植プログラムは、順調に進み、大きなトラブルもなく13例目を迎えようとしております。今回、おしらせするのは、かねてから思い描いていた旭川医大腎ドナーサポートの会を結成したお知らせです。
腎臓はドナーになることで、医学的には腎機能はほぼ半分に落ちます、おちた腎機能は、5年後、10年後には狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの高血圧関連疾患の危険因子になります。一方、一般の人でも年を取ればがんのリスクが高まるのはよく知られた事実です。私も東京にいたころ、ドナーのフォローアップに心がけてきましたが、健康であるからこそドナーになったので心配ない、健康であるので病院には定期的に行きたくない、今まで無料であった医療費が、3割といえども負担するのはいやだ という声を頂戴していました。
しかし、現実に、がんになる人も多いし、最悪はドナーが透析になったという事例も存在します。そこで、旭川医大病院 肝胆膵移植外科としましては、最低でも1年に一度、腎機能も含めたがん検診、動脈硬化検診を受けていただこうと思います。心意気としましては10年15年、長いスパンでフォローさせていただきたいと考えています。
暫定的に事務局を、私が特任教授を務める旭川医大移植医工学治療開発講座におき、事務局にはわたくしと安藤移植コーデイネーターを置きアドバイス専門医は今後、ホームページに公表して行こうと思います。年に2回ぐらいの情報紙も提供いたします。医師は交代することもあり、またドナーの方にどなたか事務局に入ってもらえれば幸いです。
何かお役に立てればという方がおられれば連絡をください。年に2度ほど会報を作り、共通意識をもって日々の生活を過ごしていただければと思っています。受診については安藤コーデイネーターより連絡が入るようにしたいと思っております。さて、これからよろしくお願いいたします。