営利企業の役員兼業及び自営の兼業に関する細則

○営利企業の役員兼業及び自営の兼業に関する細則

平成16年4月1日

学長裁定

第1章　総則

(目的)

第1条　この細則は，旭川医科大学職員兼業規程(平成16年旭医大達第164号)第3条第2項及び第6条第3項の規定に基づき，営利企業の役員兼業及び自営の兼業に関する取扱いを定めることを目的とする。

第2章　営利企業の役員兼業

第1節　技術移転事業者の役員等の兼業

(技術移転事業者の役員等の兼業)

第2条　教員が技術移転事業者の役員，顧問又は評議員の職を兼ねる場合(以下「技術移転兼業」という。)は，事前に別紙1により学長の許可を受けなければならない。

2　前項の役員とは，監査役を除く取締役，執行役，業務を執行する無制限責任者，理事，支配人その他これらに準ずるもの(発起人及び清算人を含む。)をいう。(以下第8条において同じ。)

(技術移転事業者)

第3条　この規程において「技術移転事業者」とは，営利企業を営むことを目的とする会社その他の団体であって，次の各号のいづれかの事業を実施するものをいう。

(1)　大学等における技術技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律(平成10年法律第52号。以下「大学等技術移転促進法」という。)第2条第1項に規定する特定大学技術移転事業(大学等技術移転促進法第5条第2項に規定する承認計画に係るものに限る。以下「承認事業」という。)

(2)　大学等技術移転促進法第12条第1項の認定に係る事業(以下「大学認定事業」という。)

(技術移転兼業の許可基準)

第4条　学長は，教員から技術移転兼業の申請があった場合，当該兼業が次の各号のいずれにも適合すると認められる場合は，許可することができる。

(1)　技術移転兼業を行おうとする教員が，技術移転事業者の役員等としての職務に従事するために必要な技術に関する研究成果又はその移転について，特許権，実用新案権等に関する法制度等についての知見を有していること。

(2)　教員が就こうとする役員等としての職務内容が，主として承認事業及び大学認定事業に関係するものであること。

(3)　教員と申請に係る技術移転事業者(その親会社を含む。)との間に，物品購入等の契約関係その他の特別な利害関係がなく，又はかかる利害関係が発生するおそれがないこと。

(4)　兼業の申請前2年以内に，教員が当該申請に係る技術移転事業者との間に，特別な利害関係のある職を占めていた期間がないこと。

(5)　兼業により，教員として職務の遂行に支障が生じないこと。

(6)　兼業による心身の疲労により，職務遂行上その能率が悪影響が生じないこと。

(7)　兼業により，大学の信用を傷つけ，又はその不名誉となるおそれがないこと。

(8)　その他，兼業により，職務の公正さ及び信頼性の確保に支障が生じないこと。

2　前項第2号に規定する「主として承認事業及び大学認定事業に関係するもの」とは，次に掲げる場合をいう。

(1)　教員が技術移転事業者の代表取締役社長の職に就こうとする場合において，当該技術移転事業者の主たる事業が承認事業又は大学認定事業であるとき

(2)　教員が技術移転事業者の業務担当取締役の職に就こうと場合における，主たる担当業務が承認事業又は大学認定事業に関係するものであるとき

3　第1項の許可は，役員等の任期等を考慮して定める期限を付して行うものとする。

(技術移転兼業の報告及び公表)

第5条　許可を受けて技術移転兼業を行う教員は，兼業の状況について，次に掲げる事項を1年ごとに別紙第2により学長に報告しなければならない。

(1)　氏名，所属及び職名

(2)　技術移転事業者の名称

(3)　技術移転事業者の役員等としての職務内容

(4)　技術移転事業者の役員等としての職務に従事した日時等

(5)　技術移転事業者から受領した報酬，金銭，物品その他財産上の利益(実費弁償を除く。)の種類及び価額並びにその受領の事由

2　学長は，1年ごとに技術移転兼業の状況について，前項各号に掲げる事項を公表するものとする。

(技術移転兼業の許可の取消し)

第6条　学長は，技術移転兼業が第4条第1項各号に掲げる許可の基準に適合しなくなったと認める場合は，許可を取り消すものとする。

(技術移転兼業終了後の業務の制限)

第7条　学長は，技術移転兼業の終了した日から2年間は，当該技術移転兼業に従事した教員を，技術移転事業者との間に特別な利害関係のある業務に従事させてはならない。

第2節　研究成果活用企業の役員等の兼業

(研究成果活用企業の役員等の兼業)

第8条　教員が研究成果活用企業の役員，顧問又は評議員の職を兼ねる場合(以下「研究成果兼業」という。)には，事前に別紙第3により学長の許可を受けなければならない。

(研究成果活用企業)

第9条　この規程において「研究成果活用企業」とは，営利企業を営むことを目的とする会社その他の団体であって，教員の研究成果を活用する事業を実施するものをいう。

(研究成果活用兼業の許可基準)

第10条　学長は，教員から研究成果活用兼業の申請があった場合，当該兼業が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは，許可することができる。

(1)　研究成果活用兼業を行おうとする教員が，当該申請に係る研究成果活用企業の事業において活用される研究成果(特許権，実用新案権等として権利化されたもののほか，論文，学会発表等の形で発表されているものを含む。)を自らが発明，考案等(その帰属は問わない。)していること。

(2)　教員が就こうとする役員等としての職務内容が，主として研究成果活用事業に関するものであること。

(3)　教員が申請に係る研究成果活用企業(その親会社を含む。)との間に，物品購入等の契約関係その他の特別な利害関係がなく，又はかかる利害関係が発生するおそれがないこと。

(4)　兼業の申請前2年以内に，教員が当該申請に係る研究成果活用企業との間に，物品購入等の契約関係その他の特別な利害関係のある職を占めていた期間がないこと。

(5)　教員が就こうとする役員等としての職務内容に，本学との契約の締結に係る折衝の業務(研究成果活用事業に関係する業務を除く。)が含まれていないこと。

(6)　兼業により，教員としての職務の遂行に支障が生じないこと。

(7)　兼業による心身の疲労により，職務遂行上その能率に悪影響が生じないこと。

(8)　兼業により，大学の信用を傷つけ，又はその不名誉となるおそれがないこと。

(9)　その他，兼業により，職務の公正さ信頼性の確保に支障が生じないこと。

2　前項第2号に規定する「主として研究成果活用事業に関係するもの」とは，次に掲げる場合をいう。

(1)　教員が研究成果活用企業の代表取締役社長の職に就こうとする場合において，当該研究成果活用企業の主たる事業が研究成果活用事業であるとき

(2)　教員が研究成果活用企業の業務担当取締役の職に就こうとする場合において，主たる担当業務が研究成果活用事業に関係するものであるとき

3　第1項第3号，第4号及び第13条に規定する「特別な利害関係」には，審議会等の委員として，許可の申出に係る研究成果活用企業に対する許可，認可等の可否に直接影響力を有する審議に参画することを含むものとする。

4　第1項の許可は，役員等の任期等を考慮している定める期限を付して行うものとする。

(研究成果活用兼業の報告及び公表)

第11条　許可を受けて研究成果活用兼業を行う教員は，兼業の状況について，次に掲げる事項を1年ごとに別紙第4により学長に報告しなければならない。

(1)　氏名，所属及び職名

(2)　研究成果活用企業の名称

(3)　研究成果活用企業の役員等としての職務内容

(4)　研究成果活用企業の役員等としての職務に従事した日時等

(5)　研究成果活用企業から受領した報酬，金銭，物品その他の財産上の利益(実費弁償を除く。)の種類及び価額並びにその受領の事由

2　学長は，1年ごとに，研究成果活用兼業の状況について，前項各号に掲げる事項を公表するものとする。

(研究成果活用兼業の許可の取消し)

第12条　学長は，研究成果活用兼業が第10条第1項各号に掲げる許可の基準に適合しなくなったと認めるときは，許可を取り消すものとする。

(研究成果活用兼業終了後の業務の制限)

第13条　学長は，研究成果活用兼業の終了した日から2年間は，当該研究成果活用兼業に従事した教員を，研究成果活用企業との間に，物品購入等の契約関係その他の特別な利害関係のある業務に従事させてはならない。

第3節　株式会社等の監査役の兼業

(株式会社等の監査役の兼業)

第14条　教員が株式会社又は有限会社(以下「株式会社等」という。)の監査役の職を兼ねる場合(以下「監査役兼業」という。)には，事前に別紙第5により学長の許可を受けなければならない。

(監査役兼業の許可基準)

第15条　学長は，教員から監査役兼業の申請があった場合，当該監査役兼業が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは，許可することができる。

(1)　監査役兼業を行おうとする教員が，当該申請に係る株式会社等における監査役の職務に従事するために必要な知見を教員の職務に関連して有していること。

(2)　教員が申請に係る株式会社等(その親会社を含む。)との間に，物品購入等の契約関係その他の特別な利害関係がなく，又はかかる利害関係が発生するおそれがないこと。

(3)　兼業の申請前2年以内に，教員が当該申請に係る株式会社等との間に，物品購入等の契約関係その他の特別な利害関係のある職を占めていた期間がないこと。

(4)　申請の申出に係る株式会社等の経営に教員の親族が，次に掲げるような強い影響力を有していないこと。

イ　教員の親族(配偶者並びに三親等以内の血族及び姻族に限る。以下同じ。)が所有している当該株式会社等の株式の数又は出資の額の合計が，当該株式会社等の発行済株式の総数又は出資の総額の4分の1を超える場合

ロ　教員の親族が，当該株式会社等の取締役の総数の2分の1を超えて当該取締役の職に就いている場合

ハ　教員等の親族が該当株式会社等の代表取締役会長又は代表取締役社長の職に就いている場合

(5)　兼業により，教員としての職務の遂行に支障が生じないこと。

(6)　兼業による心身の疲労により，職務遂行上その能率に悪影響が生じないこと。

(7)　兼業により，大学の信用を傷つけ，又はその不名誉となるおそれがないこと。

(8)　その他，兼業により，職務の公正さ，及び信頼性の確保に支障が生じないこと。

2　第1項第2号，第3号及び第18条に規定する「特別な利害関係」には，審議会等の委員として，許可の申出に係る株式会社等に対する許可，認可等の可否に直接影響力を有する審議に参画することを含むものとする。

3　第1項の許可は，監査役の任期等を考慮して定める期限を付して行うものとする。

(監査役兼業の報告及び公表)

第16条　許可を受けて監査役兼業を行う教員は，兼業の状況について，次に掲げる事項を1年ごとに別紙第6により学長に報告しなければならない。

(1)　氏名，所属及び職名

(2)　株式会社等の名称

(3)　株式会社等の監査役としての職務に従事した日時等

(4)　株式会社等から受領した報酬，金銭，物品その他の財産上の利益(実費弁償を除く。)の種類及び価額並びにその受領の事由

2　学長は，1年ごとに，監査役兼業の状況について，前項各号に掲げる事項を公表するものとする。

(監査役兼業の許可の取消し)

第17条　学長は，監査役兼業が第15条第1項各号に掲げる許可の基準に適合しなくなったと認めたときは，許可を取り消すものとする。

(監査役兼業終了後の業務の制限)

第18条　学長は，監査役兼業の終了した日から2年間は，当該監査役兼業に従事した教員を，株式会社等との間に，物品購入等の契約関係その他の特別な利害関係のある業務に従事させてはならない。

第3章　自営の兼業

(自営の兼業)

第19条　職員が自営の兼業を行おうとする場合には，事前に不動産又は駐車場の賃貸に係る自営の兼業については，別紙第7による自営兼業申請許可申請書(不動産等賃貸関係)及び不動産又は駐車場の賃貸以外の事業に係る自営の兼業にあっては，別紙第8による自営兼業許可申請書(不動産等賃貸以外の事業関係)により，学長の許可を受けなければならない。

(自営の兼業の範囲)

第20条　職員が農業，牧畜，酪農，果樹栽培，養鶏等の事業を営む場合においては，大規模に経営が行われ，客観的に営利を主目的とする企業を経営していると判断される場合に限り，これを自営の兼業として取り扱う。

2　職員が不動産又は駐車場の賃貸の事業を営む場合においては，次項以下に規定するもののほか，次の各号の一に該当する場合に限り，これを自営の兼業として取り扱う。

(1)　不動産の賃貸が次のいずれかに該当する場合

イ　独立家屋の賃貸については，独立家屋の数が5棟以上あるとき

ロ　独立家屋以外の建物の賃貸については，貸与することができる独立的に区画された一の部分の数が10室以上あるとき

ハ　土地の賃貸については，賃貸契約の件数が10件以上あるとき

ニ　賃貸に係る不動産が劇場，映画館，ゴルフ練習場等の娯楽集会，遊技等のための設備を設けたものであるとき

ホ　賃貸に係る建物が旅館，ホテル等特定の業務の用に供するものであるとき

(2)　駐車場の賃貸が次のいずれかに該当する場合

イ　建築物である駐車場又は機械設備を設けた駐車場であるとき

ロ　駐車台数が10台以上であるとき