[商品名]メインテート錠5
[レコード番号]2123016F2022
[添付文書日付]0008
[作改種別]カイテイ
[薬効分類]2123
[規制区分]

要指
[一般名]フマル酸ビソプロロール
[薬品名]
メインテ-トジヨウ5
MAINTATE TABLETS 5
フマルサンビソプロロ-ル
BISOPROLOL FUMARATE
[会社名]
製:田辺製薬
発:田辺製薬
[組成]
1錠中
フマル酸ビソプロロール5mg
[剤形]
内用:錠剤
[識別(カナ)]
TA202
シロ
[貯法]
室温
[使用期限]

[効能・効果]
本態性高血圧症(軽症〜中等症)
狭心症
心室性期外収縮
[用法・用量]
通常,成人にはフマル酸ビソプロロールとして,5mgを1日1回経口投与する。なお,年齢,症状により適宜増減する。
[用法及び用量に関連する使用上の注意]
褐色細胞腫の患者では,本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがあるので,α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し,常にα遮断剤を併用すること。
[一般的注意]
[重要な基本的注意]
1)投与が長期にわたる場合は,心機能検査(脈拍,血圧,心電図,X線等)を定期的に行うこと。徐脈又は低血圧の症状があらわれた場合には減量又は投与を中止すること。また,必要に応じアトロピンを使用すること。なお,肝機能,腎機能,血液像等に注意すること。
2)類似化合物(塩酸プロプラノロール)使用中の狭心症患者で急に投与を中止したとき,症状が悪化したり,心筋梗塞を起こした症例が報告されているので,休薬を要する場合は徐々に減量し,観察を十分に行うこと。また,患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用,例えば不整脈で投与する場合でも,特に高齢者においては同様の注意をすること。
3)甲状腺中毒症の患者では急に投与を中止すると,症状を悪化させることがあるので,休薬を要する場合には徐々に減量し,観察を十分に行うこと。
4)手術前48時間は投与しないことが望ましい。
5)めまい,ふらつきがあらわれることがあるので,本剤投与中の患者(特に投与初期)には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
[禁忌]
[禁忌]
(次の患者には投与しないこと)
1)高度の徐脈(著しい洞性徐脈),房室ブロック(II,III度),洞房ブロック,洞不全症候群のある患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕
2)糖尿病性ケトアシドーシス,代謝性アシドーシスのある患者〔アシドーシスに基づく心収縮力の抑制を増強させるおそれがある。〕
3)心原性ショックのある患者〔心機能が抑制され,症状を悪化させるおそれがある。〕
4)肺高血圧による右心不全のある患者〔心機能が抑制され,症状を悪化させるおそれがある。〕
5)うっ血性心不全のある患者〔心機能が抑制され,症状を悪化させるおそれがある。〕
6)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照〕
[慎重投与]
[慎重投与]
(次の患者には慎重に投与すること)
1)気管支喘息,気管支痙れんのおそれのある患者〔気管支を収縮させ,症状を発現させるおそれがある。〕
2)うっ血性心不全のおそれのある患者〔心機能が抑制され,症状を悪化させるおそれがあるので,観察を十分に行い,ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。〕
3)特発性低血糖症,コントロール不十分な糖尿病,長期間絶食状態の患者〔低血糖の前駆症状である頻脈等の交感神経系反応をマスクしやすいので血糖値に注意すること。〕
4)甲状腺中毒症の患者〔頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。(「重要な基本的注意」の項参照)〕
5)重篤な肝,腎機能障害のある患者〔薬物の代謝・排泄が遅延し,作用が増強するおそれがある。〕
6)末梢循環障害のある患者(レイノー症候群,間欠性跛行症等)〔末梢血管の拡張を抑制し,症状を悪化させるおそれがある。〕
7)徐脈,房室ブロック(I度)のある患者〔心刺激伝導系を抑制し,症状を悪化させるおそれがある。〕
8)過度に血圧の低い患者〔血圧を更に低下させるおそれがある。〕
9)異型狭心症の患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕
10)高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
[禁忌−妊産婦等]
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔動物実験(ラット)で胎児毒性(致死,発育抑制)及び新生児毒性(発育毒性等)が報告されている。〕
2)投与中は授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。〕
[禁忌−乳幼児等]
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
 
高齢者への投与
高齢者には,次の点に注意し,少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(1)高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている。〔脳梗塞等がおこるおそれがある。〕
(2)高齢者では徐脈等の心拍数・心リズム障害があらわれやすいので,このような症状があらわれた場合には減量又は投与を中止すること。
(3)休薬を要する場合は,徐々に減量する。〔「重要な基本的注意」の項参照〕
[禁忌−その他]
[過量投与]
症状:
過量投与により,徐脈,完全房室ブロック,心不全,低血圧等があらわれることがある。しかし,このような症状は副作用としても報告されている。
処置:
過量投与の場合は,本剤の投与を中止し,必要に応じて胃洗浄等により薬剤の除去を行うとともに,下記等の適切な処置を行うこと。
1)徐脈,完全房室ブロック:硫酸アトロピン,イソプロテレノール等の投与や心臓ペーシングを適用すること。
2)心不全,低血圧:強心剤,昇圧剤,輸液等の投与や補助循環を適用すること。
 
[その他]β遮断剤服用中の患者では,他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり,また,通常用量のエピネフリンによる治療では効果が得られない場合がある。
[副作用]
総症例数9,787例中,副作用が報告されたのは314例(3.21%)であった。主な副作用は徐脈(1.01%),めまい(0.20%),倦怠感(0.19%),AST(GOT)上昇(0.18%),ALT(GPT)上昇(0.19%),心胸比増大(0.15%),ふらつき(0.14%)等であった。(再審査終了時)
 
(1)重大な副作用(まれに:0.1%未満)
まれに心不全,完全房室ブロック,高度徐脈,洞不全症候群があらわれることがあるので,心機能検査を定期的に行い,このような副作用が発現した場合には減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
 
(2)その他の副作用
副作用が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
頻度不明0.1〜5%未満0.1%未満
循環器
徐脈,心胸比増大,房室ブロック,低血圧等動悸,心房細動,胸痛等
精神神経系
頭痛・頭重感,めまい,ふらつき等立ちくらみ,眠気,不眠等
消化器
嘔気・嘔吐等胃部不快感,食欲不振,下痢等
肝臓
AST(GOT),ALT(GPT)の上昇等ビリルビンの上昇等
呼吸器

呼吸困難,気管支痙れん等
過敏症

発疹,皮膚そう痒感等
霧視,涙液分泌減少等

その他
倦怠感,むくみ等脱力感,気分不快感,疲労感,四肢冷感,悪寒,しびれ感,血清脂質の上昇,尿酸の上昇,CK(CPK)の上昇等

[相互−慎重投与]
[併用に注意すること]
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
交感神経系に対し抑制的に作用する薬剤(レセルピン等)過剰の交感神経抑制作用(徐脈,血圧低下等)があらわれることがある。異常が認められた場合には両剤の減量若しくは投与を中止する。相加的に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。
血糖降下剤(インスリン製剤,トルブタミド等)血糖降下作用が増強することがある。また,低血糖症状(頻脈,発汗等)をマスクすることがある。血糖値に注意し,異常が認められた場合には本剤の減量若しくは投与を中止する。β2遮断により肝臓でのグリコーゲン分解が抑制される。また,低血糖時に分泌されるエピネフリンにより生じる低血糖症状をマスクする。
Ca拮抗剤(塩酸ベラパミル,塩酸ジルチアゼム等)徐脈,房室ブロック,洞房ブロック等があらわれることがある。定期的に脈拍数を測定し,必要に応じて心電図検査を行い,異常が認められた場合には,両剤の減量若しくは投与を中止する。相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用,陰性変力作用,降圧作用)を増強させる。特にジギタリス製剤との3剤併用時には注意を要する。
ジギタリス製剤(ジゴキシン,メチルジゴキシン)徐脈,房室ブロック等があらわれることがある。定期的に心電図検査を行い,異常が認められた場合には,両剤の減量若しくは投与を中止する。相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用)を増強させる。特にCa拮抗剤との3剤併用時には注意を要する。
塩酸クロニジン,酢酸グアナベンズクロニジン,グアナベンズ投与中止後のリバウンド現象(急激な血圧上昇)が増強することがある。クロニジンを中止する場合は,あらかじめ本剤の投与中止等適切な処置を行う。クロニジンを中止した場合,血中ノルエピネフリンが上昇する。β遮断剤と併用している場合,クロニジンの中止により,α作用が強調され,より急激な血圧上昇を起こす。グアナベンズも作用機序から同様な反応が予測される。
クラスI抗不整脈剤(リン酸ジソピラミド,塩酸プロカインアミド,アジマリン等)及び塩酸アミオダロン過度の心機能抑制(徐脈,低血圧等)があらわれることがある。臨床症状を観察し,異常が認められた場合には本剤の減量若しくは投与を中止する。相加的に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。
非ステロイド性抗炎症剤(インドメタシン等)本剤の降圧作用が減弱することがある。非ステロイド性抗炎症剤は,血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成・遊離を阻害する。
降圧作用を有する薬剤(降圧剤,硝酸剤)降圧作用が増強することがある。定期的に血圧を測定し,両剤の用量を調節する。相加的に作用(降圧作用)を増強させる。

[薬効・薬理]
選択性が高いβ1アンタゴニストでISA(内因性交感神経刺激作用)はなく,降圧作用,抗狭心症作用,抗不整脈(心室性期外収縮)作用を示す。
1.β1受容体選択性
1)β受容体に対する親和性の比較において,ビソプロロールのβ1受容体(イヌ心室筋)に対する親和性はβ2受容体(イヌ肺)に比し23倍強く,アテノロールは4.4倍,メトプロロールは5.1倍であり,ビソプロロールが最もβ1選択性が高かった。
2)慢性閉塞性肺疾患に5mg単回経口投与したとき,血圧,心拍数は有意に低下したが努力肺活量,1秒量,1秒率など呼吸機能は変化しなかった。
2.降圧作用
1)本態性高血圧症に1日1回5mg連続経口投与したところ,投与2日目より収縮期血圧,拡張期血圧ともに有意な低下を示した。
2)本態性高血圧症に1日1回5mg,7日間連続経口投与し,血圧日内変動に及ぼす影響をみたところ,収縮期血圧,拡張期血圧,心拍数は24時間にわたり有意な低下が認められたが,血圧日内変動リズムには差が認められなかった。
3.抗狭心症作用
1)労作性あるいは労作兼安静狭心症患者に1日1回5mg,2週間連続経口投与したところ,心拍数・血圧(心筋酸素消費)が有意に低下するとともに,狭心症発作回数と即効性硝酸剤使用量の有意な減少が認められた。
2)安定労作性狭心症患者に1日1回5mg,2週間連続経口投与し,運動負荷試験をしたところ,投与後ST下降(1mm)及び運動中止までの時間の有意な延長が認められた。
4.抗不整脈作用
心室性期外収縮患者に1日1回5mg,3週間以上連続経口投与したところ,心拍数の減少,PQ時間の延長とともに,期外収縮数の減少が認められた。
[体内薬物動態]
[薬物動態]
1.血中濃度
健康成人にフマル酸ビソプロロール5mgを単回経口投与した場合,3.1+−0.4時間で最高血漿中濃度(23.7+−1.0ng/mL)に達し,半減期は8.6+−0.3時間であった。(n=10)
反復経口投与においては,血漿中濃度は3〜4日で定常状態に達した。
(図略)
2.代謝・排泄
(参考)外国人のデータでは健康成人に14C−フマル酸ビソプロロール20mgを単回経口投与したとき,投与72時間までに尿中へ投与量の90.0+−6.0%が排泄された。
未変化体は47.8+−10.0%で残りは代謝産物(アルキル側鎖の開裂体及びその酸化体)であった。(n=5)