耳鼻咽喉科豆知識

睡眠時無呼吸症候群 睡眠中の呼吸の以上について

小児の睡眠時無呼吸症候群

小児の睡眠時無呼吸症候群の症状は、成人の睡眠時無呼吸症候群の症状以外に、夜泣き夜尿などがみられることもあります。さらに呼吸障害が強くなると陥没呼吸、胸郭の発育異常も認められ、心不全などをきたす場合もあります。また、摂食障害によって食事時間が長いなど食の細い子になり、成長障害が現れる場合もあります。

原因のほとんどは、アデノイドや扁桃などのリンパ組織の肥大によるものです。小児の扁桃は加齢と共に肥大が進み、6〜7歳でピークに達し、その後自然に退縮するので、症状が軽い場合には経過をみることもありますが、重症の場合にはアデノイドを切除したり、扁桃を摘出したりする手術治療が必要となります。

扁桃の肥大度はのどをみればわかりますが、睡眠時無呼吸症候群の程度を判断するのは、大人用の検査の機械では難しいこともあります。我々は家庭での睡眠中の呼吸状態や胸郭運動、食事の様子などをビデオに撮影していただき、手術の必要があるかどうかを検討しています。