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「Woman in Surgeryキャリアシンポジウム」
                   参加報告


2019年2月15日・16日




 2019年2月15、16日米国フロリダのタンパで開催された、Woman in Surgeryキャリアシンポジウムに参加しました。この会は今から10年前の2009年セントラルフロリダ大学外科のRoss教授が中心となって始めた会で、当初少数であった米国の女性外科医がどのようにキャリアを形成していったらよいかを考えるために、様々な分野で活躍されている先輩女性外科医の講演を聴き情報交換するのが目的です。現在では様々な国、立場、年代の人が集まり成功へのステップについて考える機会を与えてくれています。Ross教授自身4人の子供を育てながらキャリアを積み現職に至りますが、その道のりは決して容易ではなかったそうです。それでも自分を信じ、オープンマインドで成功を手にしてほしいと熱く語っていました。
 今回話題になったのはキャリア形成の方法の他、燃え尽きないためにどうするか、ソーシャルメディアとのつきあい方、キャリアダメージにどう対処するか、現代のリーダーシップ、メンターシップについてです。パネルディスカッションでは5世代の先生方が登壇しそれぞれの立場から仕事への向き合い方、価値観の違いについて話し合われました。独身女性医師によるパネルディスカッションでは、どのようなパートナーを選んだら良いかという質問に対しサポ-ティブな人が良いなど率直な意見がでて盛り上がりました。
将来外科医を目指す医学生、研修医も多数参加しており、みなさん目を輝かせながら先輩医師の話に耳を傾けていました。今回この会に参加して感じたのはアメリカで話題となっている女性医師が直面する問題の多くが日本にも当てはまるということです。また、専業主夫と結婚し夫に子育てを任せている先生や3人のベビーシッターを雇っている先生方もいるということを聞き子育てに対する価値観の違いを理解しました。米国ではこの10年で女性外科医が倍増したそうです。日本においても多くのモデルケースの意見を紹介し、早い時期から自身のキャリア形成について考える機会を作る場を提供する重要性について再認識しました。


                  二輪草センター助教 菅野 恭子