ホーム > 主な活動> 第14回日本看護サミット北海道’09(平成21年10月)

第14回日本看護サミット北海道’09

参加報告

2009年10月14日・15日

10月14日・15日の2日間、第14回日本看護サミット北海道’09が北海道厚生年金会館にて開催されました。「看護の未来を拓く」をメインテーマに看護教育の改革、新人看護職員の臨床研修の制度化、看護の専門性、働き続けられる職場環境、僻地における看護職の役割拡大など看護職のもつ課題について話し合われました。
分科会IIIのテーマ「働き続けられる職場環境の創造に向けて」では、本学の二輪草センター(復職・子育て・介護支援センター)の活動を紹介しました。その一部を報告します。
バックアップナースシステムは、子育て中の看護職の「子どもの急病時に休まなければいけない」という悩みに対して、「病気の時こそ休暇を取り、子どものそばで付き添ってもらおう」という発想の転換から誕生しました。このシステムは、休暇を取ることが目的ではなく、看護職がワークライフバランスを保ちキャリアを中断させずに働き続けられるよう環境を整えることを支援するものです。2人のバックアップナースは、子育ての先輩として子育てと仕事を両立している若いスタッフの助けになりたい、仕事を続けてもらいたいという思いで代理の勤務をしています。いろいろな部署を回ることで看護観が拡がり、プラスの効果を実感しています。また、他スタッフからも看護のジェネラリストとして、バックアップナースの存在が多様な勤務形態の選択肢の一つになっているようです。
一方、育児休業中の看護職を対象とする復職支援5段階教育プログラムの実施はスムーズな職場復帰を支援し、働き続けられる環境つくりとして重要な取り組みです。職場適応支援担当師長が中心となり研修を実施し、これまでに23名の看護職が終了して現場に復帰し、育児休業中の9名が復帰に向けて研修中です。研修を通して看護技術や知識の習得だけでなく、同時期に復帰する仲間と情報交換でき、将来の方向性を考える機会にもなっています。
今回、サミットに参加する機会を得て、これからも常に現場の声を大切にして、子育てや介護に限らず、ひとり一人が働き続けたいという意欲をもてるように支援したいと強く思いました。

上田順子 看護部長