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キャリアデザインセミナー

報告

2008年9月21日(日)

 

 2008年9月21日(日)、社団法人 日本女医会が主催する“医学を志す女性のためのキャリアデザインセミナー 2008”(場所:女性と仕事の未来館 東京)に参加しました。
 前半は、女性医師がキャリアを継続していくためにご尽力されている3名の先生方の講演、後半は様々な分野でご活躍中の5名の女性医師の具体的なキャリアを伺いました。
 前半の荒木葉子先生(荒木労働衛生コンサルタント事務所 所長)は、将来の未来像を描くことの大切さ、そしてこれは何度描き直しても良いということをお話されました。出産後育児をしながら仕事をしていきますと、毎日が本当に慌ただしく過ぎていきます。しかし、忙しい生活を送りながらも仕事や家庭生活においての具体的な将来のビジョンを描くことは、特に選択肢が多い女性医師の場合有用であると感じました。
 長瀬淑子先生(株式会社グランツ 取締役)は、「女性医局」という組織を立ち上げ、女性医師に特化した就業支援をされています。サポート内容は求人、“転職”コーディネート、赤ちゃんケアー、研修サポートときめ細やかで、子育て中あるいは途中ブランクのあった医師にとって大変心強いシステムだと思います。個々の事情にあわせたコーディネート業務の大変さを思いますと頭が下がる思いでした。
 斉藤加代子先生(東京女子医科大学附属遺伝子医療センター所長・教授)は、東京女子医大における文部科学省女性研究者支援モデル事業ー保育とワークシェアによる女性医学研究者支援の実際についてお話されました。女子医大では卒後のみだけではなく率前におけるキャリア教育にもすでに力を入れており、数年後に確実に実績が出てくることが期待でき、GP(good practice)に採択されたわれわれにとってのロールモデルとなる講演でした。
 後半は、救命救急や公衆衛生、政治家をご経験された先生、米国臨床研修された先生、女性のためのクリニックを開設された先生方のお話でした。多種多様な医師の生き方を伺いながらも、すべての医師に共通した強さとしなやかさ、そして女性医師としての信念と誇りを感じました。とても有益なセミナーでしたので、またの機会がありましたらぜひご参加ください。最後に生後5か月の二男を連れての参加でしたが、愛情いっぱいの温かい託児をしてくださったNPO法人保育サービスつくしんぼの方々に感謝申し上げます。

二輪草センター特任助教  堀 仁子