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学長ごあいさつ


旭川医科大学長 吉田 晃敏

 86の国立大学が加盟している、国立大学協会(以下国大協)の「女性医師等の復帰支援を促すための提言」(平成21年3月)の中で、「成功のモデルケース」として取り上げられたのが、本学が誇る「二輪草センター」の取り組みである。
二輪草センターの第一の取り組みは、もちろん医師・看護師の確保に関連した取り組みである。出産・育児・介護と仕事の両立に悩む職員が、安心してキャリアを継続できる職場環境作りが必要である。潜在人材の発掘、職場のバックアップ体制の充実、病児一時預かり室の設置、病児・病後児保育室の設置など、働きやすい職場環境の改善に努力している。
第二の取り組みは、学生を巻き込んだ学童保育のサポートである。小学校の夏期・冬期休暇中に、本学の職員の児童を対象にした「キッズスクール」を平成20年から開催しており、医学部学生にボランティアとして参加してもらっている。本学が、本学職員の児童の養育に理解を示している姿勢を、ボランティア達との交流や野外での体験学習を通じて、職員や学生に伝えることができた。また、「合同入局説明会」を主催し、各講座等に対し、女子学生にアピールする場を提供するなど、学生への働きかけも積極的に行っている。
平成24年2月には、二輪草センターのこれまでの活動が評価され、NPO法人イージェイネットが行う「働きやすい病院」評価(通称ホスピレート)の認定を受けており、また、平成26年1月に、「北海道男女平等参画チャレンジ賞」を受賞し、高橋はるみ知事から表彰を受けた。
さらには、子供たちの健全な育成を支援するための行動計画が一定の基準を満たしたとされ、平成27年6月に北海道労働局長から「子育てサポート企業」に認定され、「くるみん」を取得しました。
本学のミッション(使命)には、「広大な北海道の医師偏在の解消に貢献する。」、「看護職の復職支援等によって看護師不足に対応し、地域の医療へ貢献する。」と謳っており、将来、多くの人間性豊かな女子学生が医療人として本学から巣立ち、本学または地域で、長期間安心して活躍できるよう、全力で取り組んでいる。
私のマニフェスト「旭川医科大学 機能強化へのビジョン」にも、「二輪草センターでの更なる就労支援に努める」ことを盛り込んでいる。
我々の成果を、国大協等を通じて、他大学、他病院へも還元していきたいと願っている。