平成30年度
  「訪問看護ステーション看護師のための
                生涯学習支援研修」

終了報告

平成30年8月24日(金)・27日(月)2日間




研修会の様子

 この研修は、地域貢献の一環として平成25年から開始し今年度で6年目となり、訪問看護に必要な知識・技術の再学習の機会となるよう実施しています。ここ数年の地域包括ケアシステム構築の動きから、ますます在宅看護の重要性が高まってきています。
今年度は8月24日、27日の2日間の日程で開催し、15施設から41人の参加申し込みがありました。訪問看護経験年数をみると1年以内が35%を占めており、例年に比べ経験の浅い方の申し込みが多く感じました。当日は欠席等があり36人の参加でした。
1日目は、「在宅でのフィジカルアセスメント〜こんな時何が考えられるか〜」とのテーマで、集中ケア認定看護師・特定行為実施者である9階東病棟上北真理副看護師長の講義がありました。病歴の情報収集の重要性や症状の組み合わせから考えた重篤度・緊急度の判断、見逃してはいけない症状などの説明があり、事例をもとにしたアセスメントの方法では、もっと多くの事例から学びたかったとの感想がありました。一人で訪問し判断する責任と難しさの中で訪問看護を実践されていることがよくわかりました。
2日目は、「在宅での呼吸リハビリテーション〜スクイージング〜」について、リハビリテーション部理学療法士塚田鉄平さんの講義と演習がありました。
まず、呼吸リハビリテーションの考え方について、利用者が生活で何に困っているか原因は何か、それに対してのアプローチをどうするかといったプロセスが大切であると話されました。呼吸リハビリテーション=スクイージングではなく、肺の解剖を理解し効果的な体位ドレナージを行ったうえでスクイージングを実施すること、患者の呼吸に同調させ呼吸を妨げないことが重要であることが強調されました。演習では研修者同士や講師に実施してもらいながら、方法や感覚を学びました。研修時間終了後も個別に指導を希望する方が多く、在宅で必要とされている知識・技術であることがわかりました。
 研修は日常業務が終了してからの時間帯で遠方から参加された方もいらっしゃいました。
研修者の受講の姿勢からも、訪問看護ステーションの皆さんの学習意欲と熱心さには、頭の下がる思いでした。「今年も来ました」「いつも案内ありがとうございます」といった声も聞かれ、今後も期待に応えられる研修を企画していきたいと考えています。


           看護職キャリア支援職場適応支援担当 菊地 美登里