平成26年度
  「訪問看護ステーション看護職のための
                生涯学習支援研修」

終了報告

平成26年8月21日(木)・22日(金)2日間

 この研修は、訪問看護に必要な知識・技術を再習得すること、研修を通して大学病院と訪問看護ステーションの交流を図ることを目的に昨年度から開始しました。
 今年度は、8月21日(木)22日(金)の2日間の日程で開催し、定員10名のところ旭川市内や富良野から18名の参加がありました。理学療法士の方の申し込みもあり受講していただきました。
1日目は、『在宅療養患者の急変時のフィジカルアセスメントと対応』について、救命救急センター副看護師長、伊藤尋美救急看護認定看護師の講義がありました。系統的な観察とアセスメントの視点について演習を交えた具体的な説明があり、研修者からは「利用者とかかわる時の観察・アセスメントの意識が変わった」「医師への報告が苦手だったがアセスメントができると適切な報告ができることを学んだ」との感想がありました。また、
理学療法士の方は、訪問は一人のため急変時の対応が必要になるが学ぶ機会がないと話され、非常に熱心に受講していただきました。
2日目は、最初に、歯科口腔外科学講座准教授竹川正範先生から『口腔内の観察とアセスメント』について講義がありました。非常にわかりやすい資料と説明があり、参加者は利用者の状況を思い起こしながら聞いている様子でした。また、歯科医師と連携し在宅での口腔ケアを充実させるためにも、困っていることや利用者の状況など現場の声を積極的に発信し、現場のニーズが高いことを伝えることが大切と話されました。
 次に、『摂食・嚥下のためのリハビリテーションと口腔ケア』について、6階東病棟副看護師長、工藤紘子摂食・嚥下障害看護認定看護師から、講義と演習がありました。口腔ケアそのものがリハビリテーションであると話され、ブラッシング方法やスポンジブラシの使い方の実技、口腔内の評価方法など演習を交えて行いました。日々必要とされるケアであり、明日から実践できる内容で学習になったと大変好評で、もっと時間があるとよかったとの声が多くありました。
 両日とも研修終了後個別に講師に質問しており、在宅では急変時の観察・判断・対応が常に求められること、口腔ケアでは観察やケアの方法に苦慮していることがわかりました。今回、理学療法士の方からの参加申し込みがあったことで、看護職に限らず他職種とともに学ぶことの重要性に改めて気づかされました。今後も職種を超えた広い視野で在宅医療を考え学ぶ研修にしたいと考えています。

職場適応支援担当師長 菊地 美登里

   
   研修会の様子