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耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座  留学便り

Vanderbilt University
国部勇

メンバー
写真1
右からテクニシャンのShan Huang、ボスのZealear、私です。

 月日が経つのは本当に早いもので、渡米してまる1年が経過しました。この1年間色々と小さなトラブルはありましたが、アラブのテロリストに間違われて拘束されることもなく、何とか日々を無事に過ごしております(でも途中でラボにやって来た中国人のポスドクはずっと私のことをイスラム系だと思っていたようですが…)。

 さて私のラボの構成は昨年同様、ボスのDr. Zealearとテクニシャンの中国人Shan Haungと私の3人という小所帯です(写真1)。この1年間はローテートのレジデントも来なかったので、ほとんどこの3人で日々実験を行っていました。しかしこの秋より待望のボランティアの学生が一人手伝いに来てくれることになりました(写真2)。また来年1月からはレジデントのローテーションも復活します。今は学生に1から10まで実験手技を説明しながら(英語を1から10まで修正してもらいながら)仕事をする毎日です。今まで英語を話す機会があまり多いとはいえず(私のボスはとても話が長いのですが、基本的には相づちを打つかうなずくだけで、私が口をはさむ余地はほとんどありません)、英会話上達の良い機会と思っています。また初めに触れましたが、今春中国人ポスドクが一人ラボにやって来ました(写真3)。基本的にはボスが違うので実験を一緒にすることはありませんが、机が隣のため会話する機会は多いです。なおお互いに独特な英語のイントネーションのため、彼との意思疎通にしばしば漢字による筆談が用いられています。

 研究に関しては、前年に引き続きLaryngeal Pacingの慢性実験を中心に、イヌ8:ラット2の割合で動物実験を行っています。日本ではずっとネコを用いて実験していましたが、アメリカではネコはイヌより遥かに高価なためほとんど実験には使用されません。大学時代はネコの実験が続いてすっかりネコ嫌いになってしまいましたが、今はイヌ嫌いになっています。

 話がネガティブな方向にいってしまいましたので話題を変えましょう。私の住んでいるNashvilleは人口50万強と旭川市よりも大きいのですが、自然に恵まれているせいか都会という感じはしません。近郊をドライブしているとまるで美瑛にいるような錯覚におちいることもあります。またミュージックシティの名のとおり、ダウンタウンを歩けば昼間でも多くのミュージックカフェからカントリーミュージックの生演奏が流れてきます。気候も人々も温和でとても住みやすい、豊かな環境です。このような恵まれた状況で留学生活を送れるのも、原渕教授の御高配と医局および同門会の皆様の支えによるものと感謝しています。残る留学生活も悔いのないように精一杯頑張ってゆこうと考えています。

衛兵交代式
写真2
学生ボランティアのMichaelです。
明るく陽気な典型的アメリカン・ガイです。
現在は医学部を目指して勉強中でもあります。

カロリンスカ研究所
写真3
中国人留学生のPin Jiang(左)とそのボスのDr. Rousseauです。
Pin Jiangは中国では頭頸部外科医として活躍していました。
Dr. Rousseauは一昨年までWisconsin大学で
京都大学の平野先生と瘢痕声帯の研究をしていました。

衛兵交代式
写真4
研究所に隣接するヴァンダービルトクリニックです。
併設されているChildren’s Hospitalは全米でも屈指の施設です。