ビッグバンから時を経て形成された銀河と中心部に吸いこまれていく講座名、それに連なる雪の結晶を描いてみました。雪は、本号の特集企画「寒圏医学、寒圏看護学」から連想したモチーフです。
 水色と赤の雪の結晶に、どのような感覚をもたれたでしょうか。
一つの銀河には平均して数千億の恒星が含まれると言われており、個々の恒星はその誕生から消滅まで段階的に変化していくと考えられています。その変化とは、恒星内部の核融合による放射エネルギー(表面温度)の高低であり、高いほど青みがかった色、低くなるにつれて赤みを帯びてきます。身近な例では、ガスの炎は青,白熱電球は黄白、ロウソクの光は赤に見える現象を考えればわかりやすいかもしれません。
一方、美術書に「暖色系(暖かく感じる)と寒色系(冷たく感じる)」という用語を目にすることがあります。暖色系の色は赤・オレンジなどであり、寒色系は青・水色などがあげられます。これは、先ほどの恒星の表面温度(色)とは丁度、逆の関係になります。
そのようなことを考えながらこれらの雪の結晶を見つめていると、冷たいのか熱いのか、不思議な感覚に捕らわれるのでした。

旭川医科大学 研究フォーラム Vol.2 No.2