日本語で「恐竜」、英語で 「dinosaur」と呼ばれてきた古代生物名の語源は、deinos「恐ろしい」とsauros 「トカゲ」の合成語であるといい、命名者のリチャード・オーウェンは、「恐ろしいほど大きなトカゲ」の意味で用いたといいます。  

 恐竜の祖先が、地球上に最初に現れたのは、2億8000万年前であり、初期のものは比較的小型だったらしいのですが、特に草食性の恐竜はどんどん巨大化(24m, 80トン)していきます。その原因として考えられているのは、哺乳類の横隔膜を使った肺呼吸よりも、さらに高効率的な酸素交換法:気嚢を獲得したこと(骨格の軽量化)により、恐竜は高い運動能力を獲得したことと、裸子植物が餌だったためと思われています。この裸子植物は,食物としては分解されにくいものです。炭素と窒素の割合で炭素が高く分解されにくいのです。この分解しにくい裸子植物を餌として生活するには、長期間かけて多量の餌を消化管内で分解するために大型になりました。まさに、恐ろしいほど大きくなっていったのです。

 その後、6600万年前に絶滅したと言われています。原因としては、諸説あるのですが、現在最も有力なのは、隕石衝突説です。1991年、メキシコ・ユカタン半島に直径180kmの巨大クレーターが発見され、岩石調査の結果、隕石特有のイリジウムの存在が認められました。この説では、地球規模の大火災で生態系が破壊され、衝突後に生じた塵埃が大気中に舞い、日光を遮断することで起きた急速な寒冷化が原因となり、恐竜を含む大型爬虫類をはじめとする多くの生物が絶滅したと主張されています。(Wikipedia 参照)

 表紙をご覧下さい。2億数千万年に渡って、闊歩してきた恐竜達に向かって、今まさに、巨大隕石が襲いかかろうとしています。そして、沢山の生物種が消えていくのですが、また、新たな生命誕生の期待も膨らんでいきます。