教授挨拶

最高の医療を提供し視覚障害をなくすのが旭川医科大学眼科の使命です

柳教授

 日本は世界一の長寿国です。しかし年をとるに従い視力も悪くなってきます。長い人生を楽しく過ごそうと思っている矢先に、目の病気にかかり視力が悪くなってしまい楽しみを奪われてしまう人がおられます。そして、世界中で見ると社会の高齢化に伴い、今日でも失明者が増えているのです。またそれだけでなく、不幸にも若い方でも目に異常をきたしてしまう方もおられます。眼球は小さな組織ですが、視力の障害は患者さんの生活、心、そして家族の生活にも大きな暗い影を落とします。

 技術革新、研究開発のおかげで、眼科の治療は日進月歩の勢いで進んできました。以前は失明を遅らせる治療しかなかった時代から、視力を改善させる治療ができるようになり、そして患者さんの予後も大きく変わってきました。それでもなお、未解決の目の病気は数え切れません。このため、本学の眼科学教室では、現在考え得る最善の治療を提供すると共に、新たな治療の可能性を常に模索して診療にあたっております。

 眼科医療だけでなく、テクノロジーの急速な発展に伴う医療変革の中、医療全体の枠組みが変わりつつあります。人工知能技術の発達により、眼の写真だけで年齢、性別などを正確に推定する技術が開発されています。そして目の病気ばかりではなく、血圧、糖尿病などの全身疾患が、さらには、アルツハイマー病などの神経疾患のリスクまで、目の写真を1枚撮るだけで非常に精度の高い判定ができるようになる時代はすぐ目の前に来ています。このような技術がスクリーニングに用いられるようになれば重篤な全身疾患にかかる患者さんも大幅に減らすことができるでしょう。我々はこのような医療の世界の大きな革命にも貢献すべく最先端の研究を続けているのです。

 本学の医学生には、眼科学教室が諸君の将来への道標を見つける手助けになればと思います。自分が理想とする医師を目指し、これからの新世代の医療にどのように貢献したいのか、常に目的をしっかり見据えた医師になってください。また、後期研修医として眼科学を選択し、高度な医学技術の習得を目指そうとしている医師の皆さんには、臨床に追われるだけでなく、じっくりと学べる環境を整えております。特に私は自らの経験から、海外での臨床および研究を行えるような体制の整備を重要視しているため、そのような環境を先生方にも提供できるよう努めていきます。

 本学の眼科学教室では、患者さんの不安を1つでも多く改善できたら、また同時に、眼科医療の発展のために地道な研究を行って将来の患者さんに1人でも多く貢献できたら、と思っています。北海道の眼科医療を守り、すべての国民に、そして全世界の人に良質の眼科医療を届けるのが私たち旭川医科大学眼科学講座の役割です。



旭川医科大学 眼科学教室  〒078-8510 旭川市緑が丘東2条1丁目1-1 TEL: 0166-68-2543 FAX: 0166-68-2549